マンホールトイレとは

  臼杵市の中心街から少し離れたJR上臼杵駅近くに福良ヶ丘小学校がある。60年ほど前に建てられた校舎が老朽化したために新しい校舎が建設されることになった。それが完成し、5月10日に式典を開くことになった。

 臼杵市の資料によると、福良ヶ丘小学校は高台(標高約24m)にあるため、津波発生時の防災拠点施設として災害用備蓄倉庫を兼ねた外トイレ、災害用マンホールトイレと太陽光を利用した蓄電池設備が整備された。

 東日本大震災の時にも注目された「災害用マンホールトイレ」だが、大分県内の学校ではどうだろう。整備が進んでいないようだ。それでいいのだろうか。

 2011(平成23)年6月28日に時事通信が配信した短い記事があった。見出しは「震災で活躍、マンホールトイレ=直接下水へ、臭い少なく-宮城・東松島」。

 記事の中身は以下の通り。「東日本大震災の発生後2カ月ほどの間、宮城県東松島市の2カ所の避難所で、下水管に通じるマンホールの上に設置する『マンホールトイレ』が使われた。国土交通省によれば、今回の被災自治体でマンホールトイレを整備していたのは同市だけ。利用した被災者は『臭いが少ない』『足腰の弱い高齢者には洋式トイレが使いやすかった』などと評価した」

 マンホールトイレとは、どんなものか。東松島市のHPにあるマンホールトイレのイラスト東松島市のホームページにイラストがあった。東松島市では2009(平成21)年度から、災害時に避難所となる市立小・中学校、公園などに災害用マンホールの整備を始めたという。地震災害時には仮設トイレを組み立てて設置し、下水道に直接汚物を流すため、くみ取りの必要がないトイレを災害時にも使うことができると説明している。

 災害時の避難所として学校はどれくらい使われているのか?。そして、マンホールトイレの設置状況は?

 国立教育政策研究所が毎年公表している「学校施設の防災機能に関する実態調査」の結果がある。

 最新版は昨年11月に公表された。それによると、全国の公立学校のうち、避難所に指定された学校は31246校で全体の91%だった。では、避難所に指定された学校の防災施設・設備の整備状況はどうか。

 体育館にトイレが設置されている学校は82%、屋外から利用できるトイレが設置されている学校は71%と多い。これに対し、備蓄倉庫などが敷地内にある学校は52%、停電に備え自家発電設備などがある学校44%、貯水槽、プールの浄水装置などがあるは38%にとどまる。

 マンホールトイレはどうか。小・中学校で避難所となった28177校のうち3189校で11.3%だった。

 東日本大震災前からマンホールトイレの整備を進めていた都市がある。神戸市は地域防災計画の一環として1997(平成9)年度から2006(平成18)年度にかけて60カ所300基を整備した。

 何もないときには気づかない。身近に起きて実感する。「大災害への備えについて過去から学ぶことはまだまだ多い」と。

 

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