生活用水MAP贈呈式

 佐伯市内のスーパーなどからミネラルウオーターが消えた。そんなことがあったのだそうだ。話の中身からすると、熊本県益城町と西原村で震度7を記録した4月16日未明の地震後のようだ。佐伯市でも震度5弱を記録し、一部地域で水道水に濁りが生じた。それで、みんな飲み水の確保に動いた。結果、一時的に店頭から飲料水が消える現象が起きたらしい。

 5月2日午前10時、佐伯市役所で「日赤募金受け渡し式」があった。佐伯市赤十字奉仕団の約40人が4月24日、市内の8カ所の街頭で熊本地震の被災地への災害支援金を募った。集まった40万円余りを日本赤十字社佐伯市地区長の西嶋泰義市長に託した。

 冒頭の話は奉仕団の代表と市長の懇談の中で出てきた。すぐに沈静化したらしいが、そんなことがあったとは不覚にも知らなかった。

 東日本大震災後に改めて南海トラフ巨大地震への備えが真剣に語られるようになった。もし、巨大地震が起きれば佐伯市も沿岸部を中心に甚大な被害が発生する恐れがある。防災・減災に努めて、できる限り被害の発生を抑えていくしかない。まずは何が必要か。正確な情報であり、それが迅速に伝わる仕組みである。

 募金受け渡し式の次に市長が出席したのは佐伯市の緊急時の生活用水MAP贈呈式だった。

 南海トラフ巨大地震のような緊急時、広く市民に開放してもらえる井戸を登録してほしいと、佐伯市が所有者に呼びかけた。市に寄せられた情報を基に大分県薬剤師会(安東哲也会長)が水質検査を行い、適合した54の井戸を登録。公共施設の貯水槽設置場所とともに大きな地図に書き込んで、大分県薬剤師会がつくった佐伯市の緊急時生活用水MAP県薬剤師会が生活用水MAP1000部作製し、佐伯市に贈呈した。

 万が一の際の洗濯、入浴、トイレなど飲用以外の水の確保を図る。ただ、今回は南海トラフ巨大地震による津波被害を念頭に置いたため、登録された井戸は沿岸部中心になった。そのため、市では内陸部も含めて、所有者が開放に同意した井戸の登録をさらに進めていくことも考えている。

 防災・減災のため、まずはさまざまな情報を得ることが大事だと思う。活用されていない資源や情報がまだまだあるのではないだろうか。

 市地域振興課では市民に呼びかけ、熊本地震の被災者に提供可能な家屋の情報収集を始めた。市内で即入居可能な空き物件の情報を発信していくという。

 実際に熊本地震の被災者が空き物件を利用することはないかもしれない。だが、こうしたデータを収集、更新していくことは、万が一に備える意味で無駄ではないと思う。使えるものがあるというのは心強い。

 ところで、ミネラルウオーターが一時店頭から消えたという話が本当なら見過ごせない問題ではないか。もし、市役所に十分な備蓄があり、場合によっては市民に供給することができるとすれば、その情報を迅速に市民に伝えることで一時的な混乱状態が起きることを避けられたのではないか。

 迅速な情報伝達について考える材料になりそうだ。

 

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