災害とトイレと下水道

 災害時のトイレについて考えているうちに、ふと思った。災害用トイレの問題も大事だが、それ以上に下水道の方が重要ではないか。大きな災害にも強い下水道が望ましく、万が一壊れても迅速に復旧できる体制がとられていることも欠かせない。

 地震による熊本地方の下水道施設の被害状況(5月30日 国交省資料)熊本地震ではどうだったか。国土交通省のホームページに水管理・国土保全局の対応として「河川」「砂防」「下水道」の報道発表資料があった。5月10日現在の下水道を見ると、処理場も下水管・ポンプ場も地震の被害はあったものの、現段階では機能を確保している。

 熊本市の下水道の被害が比較的軽かった熊本市には5箇所の下水処理場があり、地震による被害を受けたが、損害はいずれも軽微で通常運転中という。素人だから正確なことは分からないが、下水道の復旧は速いなとの印象を受けた。

 熊本市は水道管の耐震化を進めてきた。同市によると、2014(平成26)年度末で耐震性のある基幹管路の割合は74%に達し、2013(平成25)年度末の全国平均34.8%を大きく上回っている。下水道はどうだろう。耐震化は進んでいるようだ。

 全国の下水道施設の耐震化率全国的にも下水道施設の耐震化率は徐々に高まっている。とはいえ、まだ十分とはいえない。国交省は市町村に災害時の下水道事業の業務継続計画(BCP)策定をもとめており、本年度末までに全市町村が作成することになっている。

 地方共同法人日本下水道事業団が最近、熊本県の益城町、阿蘇市と相次いで災害支援協定を締結したと発表した。昨年、下水道法が改正され、災害時の下水道の維持修繕協定を事前に結んでおくことができる規定(第15条の2)が新設された。

 全国で最初に同事業団と災害支援協定を結んだのは宮崎県川南町で昨年12月のことだ。宮崎県では川南町のほか、宮崎市や延岡市など4自治体が協定を結んだ。大分県では大分市が今年3月に締結した。

 南海トラフ巨大地震では大地震に加えて大津波が襲ってくる。沿岸部にある下水処理場などは大きな被害が免れないのではないか。いずれにしろ最悪の状況を想定した下水道事業の業務継続計画(BCP)を作成することが自治体には求められる。

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