直川白炭と豊後備長炭

 佐伯市長谷にある寺嶋林産の炭焼き窯を見学させてもらった広くいえば「岩ガキ」シリーズ第3弾である。「日豊海岸岩ガキまつり」のPRのために報道機関向けの試食会が佐伯市蒲江であったことは、5月30日の佐伯支局長日誌「一宿一飯の恩義あり」で紹介した。今回は試食会で岩ガキを焼くために使った炭の話である。

 道路脇に「豊後備長炭直売所」と書かれた看板があった結論を先に言えば、直川白炭(なおかわはくたん)クラブ代表の柳井道則さんの話から豊後備長炭の寺嶋林産へとつながっていった

 試食会で使われたのは直川白炭クラブの炭だった。そこで柳井さんが経営する「豊南産業 豊南自動車工場」を訪ね、話を聞くことにした。

 柳井さんによると、旧直川村(現佐伯市直川)は昔から炭焼きが盛んで、全盛期には専業で170戸を数え、樫を使う「直川の白炭」は火持ちが良いと関西で大いに人気だったそうだ。

 しかし、例に漏れず直川でも炭焼きは衰退の一途で、その技術なども失われる恐れが出てきた。そこで15年ほど前に仕事の傍ら炭焼きをやろうと有志が集まった。それが直川白炭クラブだった。

 直川の観光マップ。柳井さんらの炭焼き窯はキャンプ場の中にある柳井さんらの炭焼き窯は直川憩の森公園キャンプ場内にある。写真の「なおかわ観光マップ」でいえば左上にある施設になる。

 キャンプ場がシーズンオフとなる10月から翌年4月まで5回炭焼きをし、1回で600kgの白炭を作るそうだ。白炭は3kgが630円で直川の野菜や加工品、特産品を販売する柳井さんらの白炭は直川まるごと市場などで3キロ630円で販売されている。「直川まるごと市場」でも売られている。とりあえず1袋購入した。七輪で岩ガキでも焼いて食べるか。さて、クラブのメンバーは15人いるが、今や60代から80代。若手、後継者の確保がここでも悩みの種になっている。

 ところで白炭とは何か。簡単に炭焼きの過程を説明した資料柳井さんから「炭ができるまで」という資料をもらった。黒炭と白炭はどこが違うか。炭化終了後、窯を密閉して冷やし、冷えた窯から炭を出すのが黒炭。白炭は炭化終了後に「ねらし(精錬)」という作業があるのだそうだ。ねらしとは「窯内に徐々に空気を送り込み、ガスと材料の皮を燃やし窯内の温度を上げる」こととある。ねらしによって窯内の温度は1000度になるという。

 2~3日そうしておいて、炭を窯の外に掻き出し、灰など消し粉をかけて急激に冷やす。ウバメガシやその他のカシ類を白炭焼きしたのが備長炭―。一通り分かったような気分になる。

 直川白炭クラブも原料にカシを使うので「備長炭」と表記してもいいことになる。

 そんな話の中で出たのが寺嶋林産の名前だった。自分たちと違って、専業で10基以上の窯を持ち、一年を通じてやっていると。「ほう。それはどこにあるのですか?」と尋ねると、大まかな道順を教えていただいた。ここら辺かと行ってみると「豊後備長炭直売所」の看板を見つけた。

 大量の原料が寺嶋林産の敷地内に置かれていた。会社の敷地には大量の原料が積まれていた。事務所があったので聞いてみると、敷地内に入って写真を撮ってもいいとOKが出た。炭焼き窯は10基あって今は8基を動かしているとのこと。窯の写真を撮って奥に入っていくとできあがった奥では硬い備長炭を切る作業や箱詰め作業が行われていた製品の箱詰め作業が行われていた。今日も一日駆け足であちこちと回り、新たな発見もあった。

 一回りして事務所に挨拶にいくと、工場内を一回りした後に木酢液をいただいた木酢液をいただいた。水虫など苦もなく治るという。これからの時期、都会のサラリーマンやOLには最適かも。

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