熊本地震に学ぶ~津久見市

 津久見市役所で南阿蘇村に派遣された職員が同僚を前に体験を語った。津久見市役所の大会議室に川野幸男市長以下60人ほどの職員が集まっていた。熊本地震が起きて津久見市から熊本県南阿蘇村に派遣された職員はこれまでに*5人。そのうちの3人が6日、同僚を前に被災地での体験とそこで得た教訓を語った。

 (*当初10人と書きましたが、このうち消防本部の5人は益城町に派遣されていました)

 熊本地震の被災地には全国の自治体から職員が派遣された。例えば全国市長会のホームページに応援職員登録・派遣状況一覧がある。

 こうして被災地に派遣された職員の経験は貴重である。どこの自治体もそれを全職員で共有することで、災害への備えを少しでも固めたいと思っている。津久見市も同じだ。

 大分県では「九州・山口9県災害時応援協定」に基づき、まずは熊本県に職員を派遣。さらに南阿蘇村が孤立状態にあり、一時は大分県側からしか入れないような状況にあったことから、大分県、大分県市長会は集中的に南阿蘇村の支援をすることになった。

 津久見市役所の大会議室で体験を語った3人は派遣時期も担当した業務も違う。

 1人目は4月21日から23日まで、主に避難所のトイレ問題を担当することになった。

 2人目は4月25日から29日まで、ボランティアセンターの業務支援だった。

 そして、3人目は5月27日から31日まで、避難生活の長期化を受けて、より生活環境が良い二次避難所に移る人、移った人の支援だった。

 やはり高齢者や子どもなど災害弱者といわれる人たちにとってトイレは大変だ。1時間に1回は徹底的にトイレを清掃するなど衛生管理に努めたという。

 「言葉」の指摘もあった。ボランティアを求める地元の人の方言が分からない。地名・地区名がすぐに頭に浮かばない。大分、熊本両県は隣り合っているが、話す言葉はまったく違う。

 報道のあり方にも注文が付いた。業務を止めて対応したりすることもあって仕事の妨げになったなどの指摘があった。耳が痛い話だ。ただ、報道各社で今回の被災地取材の検証が行われ、今後の教訓にしようとしているはずだ。

 3人の話は多くの課題を含み、今後の災害に備えた提案は具体的だった。

 さらに津久見市でも課題が見つかった。4月16日の本震では津久見市も震度5弱を記録した。これに暴風警報が重なり、一時23世帯52人が小学校の体育館などに自主避難したという。

 その際、夜間は市職員2人で避難所を担当するはずが、そうできなかったり、学校などの避難所との連絡に苦慮したりと予想外の事態もあった。こちらも課題の洗い出しが行われ、市教育委員会と保健師から具体的な対策が提案された。

 被災地に派遣した職員による報告会は津久見市以外の自治体でも行われているだろう。

 6日はもう一つ、どちらかといえば津久見市固有の問題にも動きがあった。市役所内部に庁舎建設庁内検討委員会が設置され、初会合を開いた。本庁舎は今年で築58年となる。大災害に対し、現状の庁舎で大丈夫か。そうした心配は当然でもある。そこで熊本地震を機に新庁舎の検討を始めることにした。

(津久見市庁舎については5月6日の佐伯支局長日誌「市庁舎の違いはどこに」で書いています)

 熊本地震から学ぶ。津久見市だけではない。佐伯市、臼杵市も取り組んでいる。機会があれば紹介したい。

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