藤河内渓谷で迷い人に

渓谷のきれいな流れを2枚撮ったところまでは良かったが 行けば何とかなると思ったのが間違いだった。藤河内渓谷で「迷子」ならぬ「迷い人」になってしまった。おまけにカメラの電池が切れかかっていたことに気づいてなかった。悪いことは重なるもので、渓谷の流れを2枚撮影するとカメラはまったく動かなくなった。

 国道326号の大分、宮崎の県境のところに藤河内渓谷へと向かう道がある。長く、細く、くねった道はだいぶ慣れてきたつもりだったが、藤河内渓谷への道は遠かった。カーナビを付けていないので目的地にちゃんと向かっているのか一抹の不安がよぎる。行けども行けども着かない気がしてくる。しかし、結果的にはこれが誤りだった。

 山道を随分と走ったつもりだったが、藤河内渓谷の景色も名所もパンフレットで紹介するしかない子どもたちが生物調査をしているのはもっと先だったのだ。佐伯市立宇目緑豊小学校の4年生22人が17日に地元の藤河内渓谷で、植物や鳥類の生物調査を行う。同市の宇目振興局から前日に情報提供があった。

 藤河内渓谷はまだ行ったことがない。渓谷見物かたがた取材に行ってみるかと軽く考えたのが間違いの元だった。

 どこまで行けば良いのか。下調べをしなかったために現地で判断がつかなくなった。宇目振興局の資料では、子どもたちの生物調査は藤河内橋を起点に観音滝掛け橋、観音滝入り口、千枚平、ひょうたん淵へと進んでいく。

 結果的には藤河内橋までは行ったのだが、それから先にどう行けばいいのか分からなかったのだ。

 予定表では調査終了後、子どもたちはオートキャンプ場に移動し、この付近で石を収集し、もう少し下の温泉施設「湯ーとぴあ」で昼食となっていた。ここらで待っておく手もあった。ただ、カメラは動かない、生物調査にも間に合わないでは仕方ない。いったん撤収することにした。

 大分、宮崎両県にまたがるユネスコエコパークのゾーニング案祖母傾山系周辺地域のユネスコエコパーク登録を目指す大分・宮崎推進協議会がある。大分県側は佐伯市と豊後大野市、竹田市。宮崎県側は延岡市と日之影町、高千穂町。2県4市2町が2017(平成29)年の登録を目指して活動している。

 そして、宇目振興局で佐伯地域ユネスコエコパーク推進協議会の設立総会が開かれた今月15日に佐伯市の推進協議会の設立総会が宇目振興局で開かれた。祖母傾山系のユネスコエコパーク登録に向けて佐伯地域でも取り組みを強めていこうというものだ。

 佐伯推進協発足後の第1弾の事業が、この17日の宇目緑豊小学校4年生による生物調査だった。

 ところで、ユネスコエコパークとは何か。佐伯市の推進協議会設立総会でもらった資料を見ると、ユネスコエコパークは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的に1976(昭和51)年からユネスコが開始した事業だそうだ。

 あらためてゾーニング案を見ていただきたい。赤の「核心」地域、黄土色の「緩衝」地域、水色の「移行」地域がある。

 核心地域は「自然環境を厳格に保護しなければならない地域」。緩衝地域は核心地域と移行地域の間にあって「人間活動から核心地域を保護するための地域」。移行地域は「人が暮らしを営み、環境に配慮した産業活動など持続可能な発展を目指す地域」―とあった。

 詳しいことは大分・宮崎推進協議会のホームページをご覧いただきたい。

 大分・宮崎推進協によると、これまでの国内登録地は7カ所。九州では屋久島(鹿児島)と綾(宮崎)。全国では大台ケ原・大峰山(奈良・三重)、白山(石川・岐阜・富山・福井)、志賀高原(群馬・長野)、南アルプス(山梨・長野・静岡)、只見(福島)とあった。

 さて、事前準備不足で取材ができなかったことを反省し、次の機会を窺いたい。ニホンカモシカが大分・宮崎推進協議会のPRキャラのようだちなみに大分・宮崎推進協議会でエコパークをPRするキャラクターはニホンカモシカのようだ。佐伯市の設立総会では2頭のニホンカモシカが正面を向いた絵が描かれたバッジをもらった。親子のようでほほえましい。

 

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