地方も欠かせぬ外国人

 6月は外国人労働者問題啓発月間だそうだ。外国人の実習生が働く三浦造船所で大分労働局などが現場パトロールを行った。大分労働局(大分市)から資料が送られてきた。その中に6月21日午前10時から佐伯市の三浦造船所で3省庁合同の現場パトロールを実施するとあった。外国人労働者の雇用管理の改善や適正な労働条件の確保をあらためて雇用主などに呼びかける。各種啓発活動の一環だと書いてあった。

 外国人労働者は全国にどれくらいいるのだろう。厚生労働省が今年1月に発表した資料がある。厚労省によると外国人労働者数は3年連続で過去最高を更新昨年10月末現在の「『外国人雇用状況』の届け出状況まとめ」である。それによると、全国の外国人労働者数は90万7896人。前年同期比で12万269人(15.3%)増加し、3年連続で過去最高を更新した。

 都道府県別の外国人労働者数。東京がダントツだ。都道府県別で最も多いのは東京都の27万6909人(前年同期比21.0%増)で全体の30.5%を占めた。愛知県9万4698人、神奈川県5万1854人と続き、大阪府、静岡県まで上位5都府県で全体の半数を超える。

 では、大分県はどうか。3854人。前年同期比94人、2.5%の増加で、2007(平成19)年に届出が義務化されて以来の過去最高を更新した。在留資格別でみると「技能実習」の労働者が1872人で前年同期比318人、20.5%の増加だった。東京などに比べれば極めて小さい数字だが、確実に増えている。

 九州で最多は福岡県の2万6323人。福岡労働局のホームページを見ると、前年10月末が1万9831人だから前年同期比32.7%増と大幅に伸びている。

 ここらで、三浦造船所に話を戻そう。現場パトロールに訪れたのは、大分労働局と大分県警察本部、福岡入国管理局大分出張所の担当官。まずは会社側から現状の説明を受けた。

 三浦造船所では22社で構成する協力会(330~350人)が現場作業を担っている。このうち14社が外国人技能実習生を受け入れている。現在は43人で、2014(平成26)年5月の10人から今月受け入れた2人まで全員がフィリピン人。溶接作業中の実習生。ヘルメットの色で分かるようにしている。職種は主に溶接工―などの説明があった。

 これに対し、現地でも溶接工として働いていたのか、日本語はどうか。コミュニケーションは。今後の受け入れ見込みはどうか―などの質問があった。

 会社側からは現在通訳を1人入れていること、3年目を迎えた実習生がいるので日本語でもある程度コミュニケーションが取れることなどを説明した。

 三浦造船所ではフィリピンから実習生を受け入れ始めて10年になることから先月、関係者で10周年記念パーティーを開いたそうだ。今後もフィリピンから最大50人を目安に受け入れを続けたいという。

 ちなみに最大50人までとしたのは受け入れる宿舎の収容人数がそこまでだからとの理由だった。

 都市部ほどではないにしろ、地方でも人手不足は深刻だ。産業別外国人労働者数をみると、製造業が3割を占める産業別の外国人労働者数を見ると、製造業が約3割を占める。大分県南の造船業界でも「外国人」が欠かせぬ力となっている。

 現場パトロールでは実習生の様子を見ながら会社の説明を受けた。地方で今後も技能実習生など外国人労働者が増えていけばどうなるだろうか。取材しながら、そんなことを考えた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です