超々高齢社会への備え

大分県などが県民向けに作った認知症ノート 大分県の人口に占める65歳以上の高齢者の割合は29.2%。市町村別に見ると、県内14市3町1村のうち高齢化率が35%以上は7市1町1村ある。支局長としての担当地域である佐伯市(35.0%)、津久見市(37.6%)、臼杵市(35.9%)はここに含まれる。40%超も竹田市(42.1%)、姫島村(40.2%)と1市1村ある。

 この状態を「超々高齢社会」と呼ぶのか。「超々々高齢社会」と呼ぶべきなのか。

 佐伯市と佐伯警察署、佐伯市消防本部によるSOSネットワーク事業連携協定の調印式が21日に佐伯市役所であった。

佐伯市のSOSネットワークの仕組み 行方不明になる恐れがある高齢者を家族などに事前登録してもらい、市地域包括支援センターと佐伯署、消防本部で情報を共有。万が一、行方不明になった場合、コンビニやタクシーなど協力機関に情報を提供し、行方不明者の早期発見・保護を図ろうというものだ。

 既に大分県内では18の市町村のうち15で実施しており、佐伯市は後発組である。ただ、先発組も必ずしも順調とはいえない。

 大分県高齢者福祉課が今年2月現在で各市町村の高齢者見守り・SOSネットワークの整備、運用状況をまとめた一覧表がある。

 この表で注目したのが行方不明になる恐れがある高齢者の事前登録数である。昨年7月と今年2月の比較があり、最も増えたのが竹田市で84人から120人に、日田市も66人から82人へと登録者を増やしている。

 一方、事前登録が進んでない地域もある。認知症などが周辺の人に知られてしまうのではないか。そんな不安、懸念から登録に抵抗があることも理由の一つだという。

 認知症による徘徊(はいかい)高齢者の行方不明、身元不明者は2014(平成26)年に全国で1万783人、大分県で71人(警察庁調べ)だった。だが、これは警察に届けがあった数字である。実際にはもっと行方不明となった高齢者がいると考えられるが、その実態把握は現段階ではできていない。

 そもそも認知症の高齢者はどれくらいいるのか。大分県が推計した数字がある。それによると、2015(平成27)年で県内の高齢者35万4千人のうち認知症高齢者は6万人で16.9%。これが2025(平成37)年には37万2千人の高齢者のうち7万3千人、19.6%に増えると予測している。

 高齢者の5人に1人が認知症になる計算だ。これは、前期高齢者(65~74歳)よりも後期高齢者(75歳以上)が増えていく高齢者の「高齢化」が進んでいき、認知症などの発症リスクが高まってくることがある。

 「超々高齢社会」に備えるとは、どういうことか。高齢者を支える安全網を強化していくことである。高齢者見守り・SOSネットワークもその一つで、認知症について知ってもらうこと、認知症サポーターを増やすことも一つだ。

 認知症サポーターの養成では臼杵、津久見両市は優等生である。総人口に対するサポーター数は12%前後で、県内14市で一、二を争う。

 認知症の進行に応じた支援について説明した認知症ケアパス佐伯市は認知症ケアパスをホームページで公開している。「高齢者を支える福祉サービスガイドブック」の中の一章で認知症の進行に応じて支援内容が少しずつ変わってくる「佐伯市認知症ケアパス」についての説明がある。認知症と疑われる症状が発症した場合に、いつ、どこで、どのような医療やサービスを受ければいいか。それが理解できるものとして市町村ごとの「認知症ケアパス」の作成が求められているが、県内では7自治体にとどまる、と大分県高齢者福祉課は言う。

 備えは徐々に整ってきているが、まだまだやり残していることが多い。個人的には、日本が突き進んでいる「超々々高齢社会」に対する、もっと厳しい認識が必要ではないかと思う。どこか他人ごと考えている自分がいるが、高齢者の1人となるのは、そう遠い将来ではない。

 

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