巡る季節の中で~波当津

 波当津で田植えを見たのが4月3日だった(佐伯支局長日誌「蒲江の波当津で田植えが」)。それが、もう稲刈りだそうだ。炎天下の稲刈りで写真を撮る方も汗だくに 28日にFAXが入った。29日午前9時頃から、佐伯市蒲江波当津地区で、大分県内トップを切って早期水稲(コシヒカリ)の収穫作業を始めます―。大分県南部振興局からのお知らせだった。巡り来る季節の移ろいは早いものだ。

 収穫作業が行われていたのは田植えを見学した田んぼ。県の説明文によると、今年は生育期間中の気温が高かったため、成熟期が平年より5日程度早くなっている(昨年の収穫開始日は8月3日だった)。収穫している人に聞くと、もう少し早く稲刈りしても良かったとの答えだった。

 10枚ほど稲刈りの写真を撮って、ふと横を見ると大型ハウスがある。歩み寄っていくと、菊の収穫作業の最中だった。写真を撮ってもいいですかと聞いて、中に入ってみた。稲刈りが始まった田んぼの隣では菊の収穫作業が行われていた 菊がずっと向こうまで一直線に並んでいた。

 ちょっと古いデータだが、国土交通省の資料がある。東九州自動車道の整備が進むことによる経済効果を説明したものだ。菊産地としての波当津地区を説明した国交省の資料それによると、菊産地である波当津地区にも大きな恩恵がある。菊の出荷量では佐伯市は大分県全体の3割を占める。そのほぼ100%が蒲江地区であり、そのうち3割が波当津地区で生産されている。

 ただ、高速道路ができる前は、道幅が狭い一般道を使って輸送するために、途中で花が傷んだりしていた。高速道路開通によって、それがなくなり、輸送時間も大幅に短縮された。その結果、地域の特産品である菊の出荷額・量は増えた、と国交省の資料にあった。

 波当津地区での現在の生産はどれくらいだろう。佐伯市役所に聞いてみた。7戸の生産農家があり、うち1戸は今年4月からの新規就農者だという。今頃はお盆前の出荷のピークで8月上旬までに20万本が出荷されるとのことだった。

 比較するデータが入手できなかったので、今も高速道路効果で出荷量・額が増えているのかどうかは、今日の時点では分からなかった。

 もう少し、田んぼの周辺を歩いてみることにした。ちょうど菊のハウスの裏手になるだろうか。丸く青々とした実はミカンのようだ大きな木に青々とした丸い実がたくさんついている。ミカンのようだ。ミカンの白い花を見たのは5月の大型連休(GW)の頃か、その前か。波当津地区は佐伯市の南端で暖かいからミカンの開花はもっと早かったのかもしれない。春から夏、秋へと植物は人間の一歩先を行っているように感じる。

 ちょっと離れた場所にはちょっと形が違うものがあった。お尻にくぼみがある柑橘といえば、デコポンかお尻の部分にくぼみが見える。これはデコポンだろうか。こちらもいい形に育ってきているようだ。

 近くには栗や柿の木もあった。こちらも収穫の秋に向けた準備を着実に進めている。栗の木は波当津地区のあちこちに見られる。その一本にカメラを向けて見ると、波当津地区のあちこちにある栗の木はどれも青いいがぐりをつけていた青いいがぐりが目に入った。栗の花を見たのはいつだったか。6月5日の佐伯支局長日誌「栗の花咲く県道36号」で紹介した。何だかあっという間である。厳しい日差しと暑さで汗ぐっしょりになって写真を撮っているというのに、目にも見えず、肌にも感じないところで秋は忍び寄ってきているのか。

 真っ青な空と青い海。波当津海岸は夏真っ盛りだった。 そう思って近くの波当津海岸に出てみた。ここは違った。夏はこれからだ、真っ盛りだといわんばかりの海が目の前に広がってきた。

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