うすきおためし暮らし

 1年目はタケノコを掘ってきてくれる。2年目は「あそこの山に行けばタケノコが掘れる」と教えてくれる。3年目は「まだ掘ってないのかい」などと言われる。移り住んだ地域に慣れていくとは、こういうことだろう。なかなかうまい表現だと思った。

  これが「移住」から「定住」へ―である。だが、これは口で言うほど簡単ではなさそうだ。

 6月9日の佐伯支局長日誌「婚活、妊活、移住に定住」で「移住希望者向けモニターツアー うすき おためし暮らし」を紹介した。これが7月29日から31日まで2泊3日で実施中だ。現場をのぞいてみた。

 30日午前9時に臼杵市佐志生のコンビニの駐車場で臼杵市役所の担当者と待ち合わせをした。

 佐志生は同市北部にあり、大分市と隣接している。この地区に昨年4月に移住した二宮英治さん、ひろみさんのお宅がある。おためし暮らし2日目の先輩移住者との交流はここから始まる。

 二宮さんの自宅の前で話をする二宮さん夫妻(手前背中)とおためし暮らし参加者ら 今回のおためし暮らし参加者は3組4人。このうち東京から参加した2組3人が市職員などとともに二宮さん宅を訪問した。

 冒頭に書いたものは二宮さんの言葉である。二宮さんは福岡県久留米市での勤務を最後に会社を定年退職し、郷里の大分県にUターンする形になった。

 臼杵市を選んだのは2014年度のモニターツアーに参加したことがきっかけ。現在住んでいる家が気に入り、うすき暮らしを決めた。

 家が建てられたのが1954(昭和29)年と自分の生まれと同じだったことにも因縁を感じたようだ。7DKで月額家賃が2万円。家屋の改修に78万円かかったが、半額は市の補助が得られた。

 二宮さんは家庭菜園をしたり、キウイフルーツの栽培を引き受けることになったり、市営住宅の管理の仕事をしたりと結構忙しそうだ。

 佐志生地区も高齢化が進み、若者が少ない。二宮さんとしては海も山もあり、気候も人柄も温和な地域の魅力を訴えて移住する人を増やしたい、そして、その人たちに定住してほしいと思っている。

 臼杵市は市外からの移住者を増やすことに熱心だ。ただ、二宮さんは移住までの市の支援態勢に比べ、移住後の市の支援は手薄ではないかと思っている。そこで先輩移住者による「移住後」の支援を強めていきたいと考えている。

 さて、二宮さん宅を辞して、次は佐志生から少し南に下ったJR下ノ江駅近くに向かった。ここに空き家バンクの登録物件がある。その見学である。

 先輩移住者訪問の後は空き家見学に少し傷んだ感じだが、なにせ家賃は月3千円である。購入しても100万円しない。おためし暮らし参加者はこの日午後、さらに空き家を3軒見学することになっていた。

 下ノ江地区の空き家見学で午前中の予定は終了。ちょっと早いが市内中心部に戻って昼食をとることになった。昼食をとる「町家カフェ鎌倉」の経営も市外から移住してきた会場となる「町家カフェ鎌倉」の経営者は一昨年、臼杵に移住してきたのだそうだ。ここで、もう1人、先輩移住者の奥桂子さんが加わり、昼ご飯を食べながらの懇談となった。

 こちらは昼食までお邪魔して、午後は失礼することにした。

 臼杵市の移住者向けモニターツアーの参加者は2015(平成27)年度が17組38人だった。本年度も10月と来年1月にも2泊3日でモニターツアーが計画されているので、興味ある人は参加してみては。

 

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