日本一のホオズキ産地

 日本一の算定の方法はおおざっぱなものだ。全国一のホオズキ生産量を誇る大分県(全国の3~4割)。そのうちの4~5割が佐伯市で生産されている。だから「日本一」と日誌の見出しにとったが、当たらずといえども遠からず、だと思う。

市長応接室の壁に立てかけられた大ぶりの見事なホオズキ JAおおいた南部事業部ほおずき部会(佐藤進一部会長)が佐伯市長にホオズキを贈呈するというので行ったみた。お盆に向けた出荷がピークを越えたこの時期に毎年、贈っているのだそうだ。

  生産農家は14戸で、うち12戸が旧宇目町(現佐伯市宇目)。宇目町誌を見ると、宇目町の一村一品として「スイートピー」「宇目茶」「宇目なす」「しいたけ」と並んで「ほおずき」が挙げられている。

 ただ、なぜ宇目町でホオズキの生産が盛んになったのか。その経緯は町誌では分からなかった。

(注)一村一品運動は元大分県知事の平松守彦氏が提唱。地域の特産品をテコに地域の活性化を図ること。その際、お仕着せではなく、地域が主体となって発案し、行動することが欠かせない条件となる。

 では、西日本新聞の過去の記事に何かないかと探ってみると、あった。2013(平成25)5月1日付朝刊の「知ってる?Q州」で「ホオズキの生産量が日本一の県はどこでしょう?」とのクイズがあった。

 答えは「大分県だよ。大分県園芸振興室によると、2010年の生産量は91万8千本で全国の生産量の約34%を占めていた。1988年ごろに佐伯市宇目で栽培が始まり、今は杵築、豊後大野市など県内各地で生産されているよ」とある。

 宇目地域でのホオズキ生産は30年近い歴史があるというわけだ。ただ、これからも日本一のホオズキ産地でいられるかは分からない。農家の高齢化と後継者難。全国共通の課題がここにもある。

 ホオズキ贈呈で市長応接室を訪れた2人の生産農家の代表はいずれも70代の女性だった。

 なかなか新規にホオズキに取り組もうという人が出てこない。ホオズキの栽培は難しいのだろうか。

 ホオズキは虫がつきやすい。しかも、ナス科のホオズキは連作障害が出やすい。そのため、栽培する田畑の土の消毒なども欠かせない。2人の女性の話によると、いろいろと手がかかるようだ。

 お盆が7月の東京などに出荷するホオズキは1、2月に植え付けし、8月盆の関西、九州など向けは3、4月に植えるのだそうだ。結構、栽培期間が長い。

 7月盆向けのホオズキでは外側はきれいにできても、肝心の実が入ってないことがあるという。受粉できていないのだ。そこで、今はマルハナバチを購入してハウス内で飛ばし、受粉させるさせるようにしているそうだ。「ハチを入れると入れないのではだいぶん違う」と女性たちは言う。

 ほおずき部会の今年の盆向け出荷目標は16万本だったが、13万本程度にとどまりそうだという。大雨が集中的に降ったかと思うと、かんかん照りで雨が降らない。振幅が大きく、結果、軟腐病になったり、立ち枯れしたりした分があったそうだ。

シキミなどとともに道の駅やよいでホオズキが売られていた ホオズキはその色から祖先の霊を向かい入れるための提灯代わりに飾る。仏壇のところにどう飾るのか。地域によっても違いがあるようだ。

  いろいろ聞いていくと、ホオズキ産地としての将来は明るいとは言い難い。まずは若手後継者を確保し、育成することが急務だ。行政はどんな支援策を講じているのだろうか。

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