移住・定住サポーター

 17日は佐伯―臼杵間を2往復した。午前中に臼杵市消防本部で開かれるジュニア防災リーダー養成講座を見てみようと、朝、佐伯市から臼杵市に向かった。昼はいったん佐伯に戻って、夕方、再び臼杵に向かった。臼杵市役所で第1回移住・定住サポーター会議が開かれる。どんな話が出るのか聞いてみようと思った。

 どうやって急激な人口減少に歯止めをかけるか。国、地方自治体にとって喫緊の課題であり、とても難しい問題である。臼杵市も例外ではない。

 臼杵市の移住ガイドブックそのために一に結婚、出産、子育て支援であり、次いで移住・定住者の受け入れ促進、さらに若者が地元に残るための雇用創出である。「子どもを増やすにはまず結婚から」というわけで臼杵市結婚支援員(イランシュワさん)を公募し、12人の初代イランシュワさん(7月25日佐伯支局長日誌)が決まった。

 次は移住・定住対策である。移住・定住サポーターも臼杵市が公募し、初代のサポーターとして22人が決まった。臼杵市長から登録証を交付された移住・定住サポーター 17日に登録証の交付式があり、引き続きサポーターとしての活動内容の説明や意見交換が行われた。

 22人の内訳は最近1~2年の間に臼杵に移住した人が6人、残る16人は郵便局長だという。

 6人は移住の先輩として移住希望者の相談に乗り、行政や地域との橋渡し役を務めることで移住希望者がスムーズに移り住めるよう手助けする。さらに移住後も交流、人間関係を維持することで孤立したりすることを防ぐ。

 移住・定住サポーターの一人は7月30日の佐伯支局長日誌「うすきおためし暮らし」で紹介した二宮英治さん。二宮さんは会社を定年退職したのを機に昨年4月、臼杵市佐志生に移り住んだ。そして、他の移住者とともに先月、移住者連絡会をつくった。移住者のつながりを保ちながら、新たな希望者の移住相談などの受け皿ともなる。

 二宮さんが繰り返して言うのは「移住から定住」である。移住してみたが、「どうも違う」としばらくして出て行ってしまうのではなく、移住した地域に長く住み続ける。地域にも溶け込んでいく。そんな人を増やしていくには何をすべきか、何が必要なのか、を考える。

 移住者数の多い少ないはよく話題になるが、移住者の「定着率」はどうだろう。定住しようと移住を決めたが、結局離れざるを得なかった。「3年以内の離住率」といった数字を市町村に公表させる方法も考えられないか。

 ところで、なぜ郵便局長なのか。一つはサポーターとなった局長の一人が3年前の移住者だという。移住経験者として市内の郵便局などに参加を呼びかけたそうだ。

 さらに大きいのは郵便局が持つ地域の情報、人脈である。

 臼杵市は2014(平成26)年度に空き家バンク制度を始めた。空き家を有効活用するために所有者に登録を促し、移住希望者とのマッチングを進める。今年7月末現在で57件が登録され、成約に至ったのが29件。うち21件は市外からで空き家バンクを通じて46人が移住したという。

 これからもっと移住者を増やそうというのなら、もっと多くの空き家を確保する必要がある。ここに郵便局の出番がある。例えば空き家バンク制度のポスターを局内に貼ってもらう。空き家バンクの簡単な紹介をしてもらう。「市役所に相談してみては」と一言言ってもらう。空き家バンク制度をもっと知ってもらうには有効だ。

 現実には空き家はたくさんあるのに空き家バンクに登録されるものは限られている。特に農地付きの住宅が賃貸に出されることはなかなかない、と二宮さんは言う。

 臼杵市野津町で有機農業をやりたいという若者がいるが、農地探しに時間がかかっている。何とか協力をしていただきたいと二宮さんは野津町の局長に呼びかけた。

 地域に密着した郵便局を移住者のよろず相談の窓口に、さらに郵便局が移住者と地元住民との接点、交流の場となれば言うことはない。移住者と郵便局長だけというサポーター会議の構成は異色の取り合わせだと感じた。ただ、うまくいけば面白い結果が出るかもしれない。

 移住・定住サポーターの第1回会議は、7月下旬にあったイランシュワさんの第1回会議に比べ、欠席者が多く、意見交換の時間は短かった。メンバーが馴染むのに時間がかかるかもしれない。少し長い目で成り行きを見た方が良さそうだ。

 

 

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