避難訓練でへとへとに

特急列車を使った津波避難訓練が行われた 情けないが、真夏の避難訓練でへとへとになってしまった。JR佐伯駅から北に海崎、狩生(かりう)と駅が続く。二つ目の狩生駅の手前で緊急地震速報を受けて列車が緊急停止。直後に震度6強の地震があり、大津波警報が出された。そんな想定で訓練が始まった。

  停止した車両から乗客が次々に降りてくる。そして、線路を歩いて避難する乗客JR社員などの誘導で線路を歩き、その後、線路沿いからさらに奥へ向かう道を歩いて650m離れた避難所へと向かった。

 訓練の予定表では13:55に佐伯駅を出発し14:10頃に緊急停止。緊急地震速報、地震発生、大津波警報があって避難が始まる。そして、14:30頃には乗員乗客全員が避難地・聴松庵に到着。その後、近くの旧西上浦小学校グランドに移動し、14:45から閉会式を行う。

 ほぼスケジュール通りに進んだのだが、その前がちょっと長かった。狩生駅から佐伯駅方面の風景。線路の左側に国道217号が走り、そのすぐ横は海となっている13:00に狩生駅に集合、13:20に臨時の特急電車で狩生駅出発。13:30に佐伯駅に到着し、そこで開会式。この予定表を鵜呑みにして、遅れてはいけないと午後1時より随分前に狩生駅に行ってしまった。地元の人もやってきて狭い駅舎に入りきれない。炎天下の日差しはきつい。横着して佐伯駅で待っていればよかった。

 ところで、なぜ狩生駅の手前なのか。この地域の西上浦地区自治委員会が主催し、JR九州や警察、消防・消防団、市役所、県佐伯土木事務所、自衛隊などが協力する地区の「総合防災訓練」の一環として、列車からの避難誘導訓練が行われたからである。

 では、西上浦地区とはどんなところか。西上浦地区公民館に行くと、地図があった。彦岳登山案内図を見ると海沿いに道路も鉄道もあるのがはっきり分かる「彦岳登山道案内図」と書かれた案内板である。案内図の下の方に赤丸があり、現在地と書かれている。その近くに「狩生駅」がある。その隣に国道217号があり、その横は海である。大地震に続く大津波が押し寄せれば浸水は避けられない。しかも、登山道があるくらいだから、山がちで平地が少ないことも想像に難くない。

 この日、避難所の運営訓練と一日避難所体験(防災キャンプ)の会場となった旧西上浦小体育館は狩生駅などから少し山側に入ったところにある。だが、大津波が来ればここも浸水区域になるという。

 もっと遠く、もっと高いところに逃げないといけない。避難訓練で使われた聴松庵は標高約20㍍。列車の乗客の避難地となった聴松庵は旧西上浦小から遠くないが、石段を少し上ったところにあり、標高は約20m。敷地の一角に「狩生地区自主防災会備蓄倉庫」が建てられていた。

 訓練だからタオルや飲み物を用意できたが、これが本番となるとどうだろう。気象庁のデータを見ると、この日の佐伯地方の最高気温は午後3時過ぎに記録した34.2度。適当な避難場所がなかったり、炎天下に避難に手間取ったり、道に迷ったりしたらどうか。避難訓練も考え出すときりがなくなる。

 さて、避難訓練を終えて旧西上浦小から狩生駅に戻ろうとしたときに旧西上浦小を出たときに自衛隊の車両が入るのを見た自衛隊の大型トラックがやってきた。1台、2台とある。「物資を運んで来たんですか」と自衛官の1人に聞くと、人を運んできたとの返事。自衛隊の大型トラックには高齢者の姿が校門から入っていったトラックを見ていると、確かにそうだ。総合防災訓練に参加する地域の住民を避難所に連れてきていたのだ。地区自治委員会の主催というから、もっとこぢんまりとしたものを想像していた。

 どこに行ってもいつも驚きがあるから面白い。

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