雨上がりの米水津にて

 空の展望所からの雨上がりの風景上がったかと思ったら、急に強い雨になる。気まぐれな天気の中を佐伯市米水津(よのうづ)に向かった。米水津宮野浦にある高橋水産の代表取締役高橋治人さんを訪ねる約束になっていた。その前に米水津の「空の公園」へとクルマを走らせた。「空の展望所」から雨が上がったばかりの景色を撮ってみようかと思ったのだ。それが左の写真である。

 高橋さんにはこの日誌で2回登場を願っている。初回は7月24日付佐伯支局長日誌「共同通信の実習生調査」だった。共同通信社が全国47都道府県と1741の市区町村の首長宛てに送付した外国人技能実習生に関するアンケート結果について日誌で書いた。

 それに関連して、日誌で高橋さんが地元紙の大分合同新聞の「私の紙面批評」で書いていたものを引用させてもらった。

 「県内を訪れる外国人は経済的に恵まれた環境にいる観光客や留学生だけではない。外国人技能実習生として働いている若者が各地にたくさんいる。その若者たちの姿にも目を向け紹介してほしい」

 「そこには、急激に進む少子高齢化が、地方を支える地場産業の労働力不足に拍車をかけている現実がある」

 働き手がいなければ企業も事業も成り立たない。だが、雇いたくても人がいない。これでは地場産業、地場企業は衰退して行かざるを得ない。

 高橋さんの会社では昨年、今年と新入社員を採用したそうだ。だが、それだけでは十分ではない。そう思って中国人とベトナム人の技能実習生を受け入れている。実習生は干物の製造現場で働いていた。

 「私の紙面批評」で高橋さんは技能実習生制度について「制度を継続するには労使双方に課題も多い」と書いた。例えば「受給の可能性のない雇用保険や厚生年金への加入が義務づけられているなど、早急な改善、解決が望まれている」

 労働力として外国人を受け入れている現実があるのに、それを実習生という建前で一律に扱おうとしている結果、さまざまな歪みが生じている。もっと正面から議論すべきではないか。

 こうした高橋さんの問題意識は人手不足に悩む企業経営者だけでなく農林水産業の現場でも共通するものではないか。「私の紙面批評」から2カ月余りが過ぎたが、あらためて高橋さんの話を聞き、記事化する価値はあると思い、時間を取っていただいた。

 ただ、ちょっとした手違いがあり、今日は十分に話を聞くことができなかったのが残念だ。

 この問題は今日明日ですぐに解決する、抜本的に変わるという話ではない。じっくりと話を聞き、機会があれば幾度でも現場からの報告をしたい。

 高橋さんが登場する2回目は8月23日付佐伯支局長日誌「丸干しと一村一品運動」である。前大分県知事の平松守彦さんが亡くなり、生前に親交があった人たちの話をまとめて記事にすることになった。

 「あなたたちがやっていることが一村一品だ」と平松さんに言われた高橋さんは、一村一品の「伝道師」として県内外で講演することにもなった。

 それとともに米水津の干物も全国ブランドに育っていった。

 

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