臼杵の文字がなければ

毎日新聞の2日付朝刊に「臼杵市」の文字が 「臼杵」の文字がなければ一目見ただけで中身を読んでなかったかもしれない。忙しければざっと目を通しただけで終わったかもしれない。現実は毎日新聞の2日付朝刊一面に「大分県臼杵市」の文字があり、週明けの3日はこれといった予定もなかった。だから、あらためて日曜日の朝刊を読んでみた。

 見出しは「軽度介護 事業所半減」「新方式」「低報酬で採算がとれず」とあった。

 書き出しを読むと「軽度(要支援1、2)の介護保険利用者に対する訪問介護とデイサービスで、新方式の介護サービスに参入する事業所数が、従来の5割未満にとどまることが毎日新聞による全国157自治体調査でわかった」とある。

 続いて「新方式は事業所への報酬を下げるのが原則で、それまでサービスを提供していた事業所が、採算がとれないと参入を断念している」と書かれてある。

 ということは、どういうことなのか。2日付朝刊の三面でもう少しかみ砕いて説明している。「軽度者(要支援1、2)の介護保険利用者向けに国が始めた新方式のサービスが、『報酬が低い』と業者に敬遠され、利用者に十分提供されない恐れがあることが毎日新聞の調査でわかった」と書いてあった。

 要するに新方式はサービスの質量の低下をもたらし、利用者が不利益を被ることになりそうだということらしい。

 さて、このことと大分県臼杵市の訪問介護6.3%とデイサービス7.1%はどう関わるのだろうか。「低報酬の新サービスへの事業所の主な参入状況」と書かれた表に東京都世田谷区と全国10市の数字がある。この中で臼杵市の数値はどんな意味を持つのか。

 よく分からないので臼杵市役所に電話してみた。担当は高齢者支援課だという。そこに電話を回してもらった。

 話を聞いた結論を言えば臼杵市で現在サービス低下の問題が起きている、あるいは起きる恐れがあるということではないようだ。

 軽度介護者に対するサービスは大きく見直されるまずは新方式の説明から受けた。全国一律となっている予防給付のうち、訪問介護、通所介護について、市町村が地域の実情に応じて介護報酬などを決めてよいとなった。

 介護のプロでなくてもやれる業務はNPOや民間事業者、地域住民のボランティアなどに担ってもらう。業務の見直しによってプロにしかできない仕事にはそれにふさわしい単価を、それ以外はそれなりの単価にする。

 業務の見直しによる効率化が図られ、結果経費も抑えられるというわけだ。掃除・洗濯などの生活支援サービスは「誰でもできるから」と単価を引き下げたら、逆に誰もやらなくなるのではないか。それが毎日新聞の心配しているところなのだろう。

 少し分かってきた。さて、臼杵市だが、担い手などを広げる「緩和型」と「現行型」には今のところ金額的な差を付けていないという。表にあった6.3%と7.1%は「緩和型」のサービスを受けた人の割合を示すが、緩和型も現行型も事業者の報酬は変わらないから、この数字がサービスの低下や事業者の参入意欲低下の結果とはいえないようだ。

厚労省が示した日常生活支援総合事業などのガイドライン 新方式に移行するための「介護予防・日常生活支援総合事業ガイドライン」などは今回初めて知った。介護保険制度はまず言葉が取っつきにくい。しかも仕組みが頻繁に変わっている印象が強い。

 介護保険を利用する高齢者は制度開始の2000(平成12)年から飛躍的に増えた。10年以内に戦後のベビーブームの時代に生まれた団塊世代がみんな75歳以上の後期高齢者になる。毎月の保険料負担には限界がある。その中で介護保険制度を維持して行くには給付費の抑制が避けられない。

 給付と負担の問題は常に起こる。勉強しておかねば。

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