もう少し説明がほしい

 送られてきたうすき竹宵のポスター臼杵市観光情報協会から先週、郵便物が届いた。透明なビニール製の丸い〝封筒〟の中に大きなポスターが見えた。封筒を開けて見ると、ポスターに包まれたかたちで1枚の文書と22枚のチラシが出てきた。文書には「ポスターを掲示していただき、PRに是非ご協力いただきますようにお願い申し上げます」とあった。PRに協力するのはやぶさかではないが、いかんせん支局には貼るスペースがない。22枚のチラシもどうしたものかと考えた。

 ポスターとチラシは11月5、6の両日、臼杵市中心部で開かれる「第20回うすき竹宵」をPRするもの。チラシには「竹ぼんぼり発祥の地」「大分県臼杵市」とある。

 さらに「竹ぼんぼりと趣向をこらしたオブジェの灯りが並び、真名長者伝説の般若姫行列や琴演奏など、幻想的な世界が広がります」とチラシに書いてあった。

 確かにポスターやチラシには幻想的な雰囲気が漂っている。チラシの裏側を見ると、「うすき竹宵の由来(真名長者伝説より)」が書かれている。

 これだけあってもと新参者、初心者は思う。もう少し説明がほしいと感じる。どんなきっかけで始まったのか。最初の頃と現在ではどんな風に変わったのか。あるいは変わってないのか。5、6両日はどんな段取りで、何時から何があるのか。どこでクライマックスを迎えるのか。

 新参の記者としては一から知りたい。20回ということだから、地元の人や関係者は「勝手知ったる」行事、すぐにイメージが浮かび、わざわざ説明することもないイベントだろう。

 こちらに来て、時に感じるのは、初めて見る人、初めて聞く人にも分かりやすく説明して魅力を伝えるためにもっと工夫できないか、ということだ。

 自分たちでは当たり前と思っていることも知らない人に伝えるのは難しい。相手が初めて臼杵にやってきた人で、予備知識はほとんどない。そんな前提で「うすき竹宵」をプレゼンテーションしてみる。市や観光情報協会でそんな試みをしてもいいのではないか。

人が少ないステージの横側から扇子踊り娘を撮影した 真名(真名野)長者が関係するのは「うすき竹宵」 だけではない。津久見扇子踊りもそうだ。8月24日付佐伯支局長日誌「一村一品運動~その②」で書いたが、扇子踊りの歌詞は炭焼小五郎(のちの真名長者)とその家族も物語である。

 炭焼小五郎は、都から豊後にやって来た玉津姫と夫婦になり、大変にきれいな娘が生まれた。それが般若姫で「うすき竹宵」の主人公である。

 般若姫の評判を耳にした橘豊日皇子(のちの用明天皇)は姿を変えて、ひそかに都を離れ、牛飼いに身をやつして長者の家に住み込んだ。やがて二人は結ばれ、玉絵姫が生まれ……とストーリーは展開していく。うすき竹宵は都に向う旅の途中でなくなった般若姫の御霊が戻ってくる、それを迎える行事だという。

 真名長者とその家族にまつわる催しは他にはないのだろうか。あるのなら、それも一緒にPRしてもいいかもしれない。

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