図書館で竹宵を調べる

 11月5、6の両日、臼杵市で開かれる「うすき竹宵」についてもう少し説明がほしいと書いた(10月17日付佐伯支局長日誌)。しかし、そうやって注文を付けているだけではだめだろうと思って、図書館で少し調べてみることにした。

 ただ、図書館でも資料は多くなかった。その中で一番参考になったのが、2006(平成18)年10月31日~11月2日付大分合同新聞朝刊に掲載された3回の連載記事「まちを照らす灯 10年目のうすき竹宵」だった。

  22日は大分市の大分県立図書館に行ってみた。「うすき竹宵」とキーワードを打ち込んで蔵書検索をすると、1件表示された。

書名  うすき竹宵[2009]
著者名 うすき竹宵実行委員会/[編]

 竹ぼんぼりの場所と設置者が書かれているようだとりあえず、この資料があるコーナーに行く。するとカラーの薄い冊子があった。2009(平成21)年のうすき竹宵のパンフレットである。

 上の写真はパンフレットの中で竹ぼんぼりの設置場所を描いた地図と場所の名前、点灯時間が書かれた見開きのページである。他には般若姫行列のコースと時間が書かれたページもある。

 ページ左側に設置場所名が書いてある。全部で33あった。よく見ると、その横にそれぞれカッコ書きが付いている。

 例えば八坂神社境内(崇城大学内丸研究室)、旧後藤家長屋門(ターキー 福岡県)、サーラ中庭(噴水周辺)は(坂上建一郎、リーフデ 長崎県平戸市)、雪子の家駐車場(熊本県立大学)-などとあった。

 カッコ内の名前はおそらくオブジェの作者だろう。市外の参加者が多い。これは一つの発見だった。今はどうなのか。うすき竹宵は今年で20回。県立図書館にあったパンフレットは13回のものだ。この7年間で変化があっただろうか。

 さて、県立図書館にもめぼしい資料はありそうにもない。どうしようか。こんな時に何かありそうなものといえば新聞である。望ましいのは19年前の今頃のものから現在まで揃っていること。「うすき竹宵」の20年目までの歩みをかなり詳しく知ることができそうだ。

 ただ、図書館での保管には限界がある。それでも10年前の大分合同新聞があった。10月分と11月分を見ると、お目当ての記事があった。5年、10年、20年など区切りごとに連載や特集を組むのは新聞業界の常道ともいえる。冒頭に書いた「まちを照らす灯 10年目のうすき竹宵」(上中下の3回企画)を見つけた。

 連載(上)の書き出しを読むと「民間主導で始まった祭りは回を重ねるごとに進化し、臼杵を代表する秋の祭りになった」とあった。

 さらに「竹宵のための町並みづくり」と「町並みに合う竹宵づくり」が同時に進められたと書いてある。竹宵を始めた目的は中心市街地の商店街の活性化だった。人が集まる商店街で取り組んだ竹宵の第1回目の評判は上々だったようだ。

 これが竹宵を続ける原動力となり、街も変わっていった。商店街を覆うアーケードは撤去され、電線は地中に埋められ、石畳の歩道が整備され、竹宵の似合う町並みへと変化していった。

 好循環が起きたことが連載(上)では書かれている。連載(中)では竹宵の担い手の話が出てくる。「オブジェの製作には(臼杵)市民のほかに、県内外の大学生やOBが携わっている」と書いてあった。なるほど崇城大学などと出てくるのはそんな理由なのかと分かった。

 ただ、なぜ、そんな多くの人を巻き込んだ催しになったのか、そこはこの連載では分からない。

 さて連載(下)のキーワードは「進化」である。記事では「ゼロから始まった祭りを続けていくため、(祭りの)実行委員会は毎年内容を練り直し、進化させている」とあった。

 竹ぼんぼりを使った祭りは臼杵を発祥として各地に広がっていった。大分県内でも竹田市の「竹楽」、日田市の「千年あかり」が生まれた。

 連載(下)ではツーリズムおおいたの会長の話を最後に置いた。「臼杵は三つの祭りの中でも〝お兄さん的存在〟で頼もしい。(略)(臼杵は)これからも意識のレベルを上げ、まちを磨いていってほしい」。この10年で、どう進化していったか。そこも知りたいところだ。

 少し「うすき竹宵」の歴史が分かってきた。

 最後にもう一冊「おおいた遺産」(大分合同新聞社発行)を図書館で見つけた。昨年11月に出版された本で大分県内の120件を「おおいた遺産」として紹介している。

 そこに「うすき竹宵」がある。竹宵の紹介文は「竹宵に限らず、各地で竹のぼんぼりが使われるのは、里山、特に竹林の荒廃を防ぐ目的もある。(略)街の火祭りには地域活性化と里山再生の願いが込められている」と締めくくられていた。

 うすき竹宵がもたらした効果や影響についてもきちんと整理してPRしてはどうだろう。

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