行けなかった養成講座

認知症サポーターについての大分県の説明資料 午後4時から津久見市である認知症サポーター養成講座をのぞこうと思ったが、都合がつかずに行けなかった。「小中学校や地域での講座開催は珍しくないが、地元の主要企業で従業員のうちの120~130人が一度に受講するケースはなかった」。そこで25日に取材案内の資料をFAXで送った。津久見市役所の担当課に連絡すると、そんな話だった。

 改めて津久見市の人口構成を見てみた。そして、超々高齢社会の厳しい現実を思い出した。

 津久見市は大分県内で認知症サポーターの養成に熱心な自治体の一つである。

 取材案内の資料には今年3月末現在でサポーターが2453人とある。同市の人口は1万8562人(9月末現在)だから13%、8人に1人が養成講座を受講済みとなる。認知症について理解し、偏見を持たない。そんな人たちが増えることが超々高齢社会の土台になる。

 津久見市の人口構成の推移津久見市の人口構成は今後、どうなっていくのだろう。同市の第5次総合計画の中に推計がある。左側の桃色は年少人口(15歳未満)、真ん中の青色が生産年齢人口(15~64歳)、右側のオレンジ色が老年人口(65歳以上)である。高齢化率40%超えは目前である。老年人口も65~74歳までの「前期」と75歳以上の「後期」に分けられる。

 前期と後期の割合の推移を市役所に聞くと、2020(平成32)年は65~74歳が19.8%、75歳以上が23.0%で、2025(平成37)年が65~74歳が17.3%、75歳以上は27.3%との答えが返ってきた。

 そして、と付け加えられた。この数字は国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の都道府県、市町村別の将来推計人口で、社人研のホームページにもっと詳しい数字もありますよと教えてもらった。

 そうそう、そうだった。すっかり忘れていた。

 社人研のサイトを開いて、大分県をクリックしてみた。推計は2010(平成22)年の国勢調査を基に行われ、2020年、25年、30年、35年、40年の人口を試算している。

 5年刻みの数値で県都・大分市も25年には人口減少に転じている。2020年と25年を比較すると、大分市をはじめ別府、中津、日田、佐伯、臼杵、津久見各市とも後期高齢者が増加。2025年の竹田市は75歳以上が人口の32.9%を占め、3人に1人の割合になるとの試算が示されている。津久見市の27.3%も市部では竹田、豊後大野(28.6%)、国東(27.5%)に次いで高い。

 深刻なのは高齢者のさらなる高齢化が進むと同時に少子化も加速することだ。15歳未満の年少人口の割合が25年には津久見市で8.7%、佐伯市で9.3%、臼杵市で9.7%と一桁台に落ち込むと推計されている。

 あかちゃんから中学生まで揃っても市民の10人に1人もいない。どんなに高齢者が元気だと言っても子どもにはかなわない。今よりもっと地域から賑わいが消えていくことは間違いなかろう。

 そんな地域が大災害に見舞われたら、うまく対処できるだろうか。被害を最小限に抑えることができるだろうか。高齢者ほど災害のダメージは大きい。超々高齢社会を前提にした防災対策が練られているのだろうか。

 65歳以上が高齢者という現在の定義が変わらないなら、高齢者になる日もそんな遠い将来ではない。個人的には年金、医療、介護もこのままで大丈夫か、弥縫策のようなことで良いのかとの疑念が消えない。悲観的になっても仕方ないが、厳しい現実、予測される近未来から顔を背けるのはもっと悪いと思う。

 

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