ふれあいトーク第1弾

取り壊しが始まった西上浦小校舎  5月25日付佐伯支局長日誌「廃校巡り②~西上浦小」で紹介した西上浦小学校の校舎の解体が始まっていた。佐伯市長によるふれあいトークの第1弾は西上浦地区公民館で行われた。「認知症」「空き家対策」「若者の定住」など会場で交わされる言葉は厳しいが、悲観ばかりしてはいるわけではない。地域を元気にする取り組みについて住民側からの活動報告もあった。

 西上浦公民館で開かれたふれあいトークふれあいトークの最初の相手は西上浦地域振興協議会。市の地方創生のモデル地域であり、高齢者認知症モデル地区にもなっているという。

 振興協議会によると、認知症対策では9月に先進地の福岡県大牟田市に出向き、徘徊(はいかい)模擬訓練を見学した。

 大牟田市のホームページを見ると、模擬訓練とは、認知症の人が行方不明になったとの設定で、高齢者等SOSネットワーク(行方不明になった認知症の人を探すためのネットワーク)を活用し、「通報」「連絡」「捜索」「発見」「保護」の情報伝達の流れを訓練することとあった。

 振興協議会では見学体験を生かし、12月に西上浦地域でも徘徊模擬訓練をやろうと準備を進めているそうだ。

 空き家対策では市に抜本的な対策を求める声が強く出た。相続人が市外にいて「もう住まない」とはっきりした場合、市が相続人に対し、家の撤去を求める条例はできないのか。そんな趣旨の質問が出た。そこまでは無理と市長は答える。

 地域には屋根が落ちて非常に危険な家がある。大阪にいる相続人は無償で市に提供すると言っているが、市が応じないという。この場合は市が引き取って解体してはどうか。こんな質問があった。すると、会場の参加者の中から「いやいや自分で撤去させるべきだ」との声も出た。

 解体費用が高いのである。家の大きさにもよるが、数百万円規模の出費は覚悟せねばならないだろう。そのままにしておいた方が得策となる。

 空き家対策は防犯や防災の観点から重要である。老朽化した家屋が地震で倒れ、地震・津波の避難路を塞いだら。火事が起きたら。それで人命が失われたら大きな問題となる。

 空き家は悪いことばかりではない。移住・定住者の受け皿となり得る。協議会では移住希望者のための体験施設にできないかとも考えている。

 市としても来年から本格的な空き家調査を行うつもりだと、市長は説明した。

 西上浦地域では小学校が閉校となった。学校がなくなると相当寂しくなる。このまま若い人が出て行くと現在47~48%の高齢化率がさらに上がる。若者が定住するためには雇用が必要。市の対策は。そんな質問もあった。

 100人の新規雇用を生み出す企業誘致は難しいと市長。ただ、佐伯には高い技術力を持った中小企業も少なくない。水産加工業や林業でも成長しているところがある。高校生に地元企業・産業の現状を知ってもらい、地元に残る高校生の割合を高めたい。市長は付け加えた。

 振興協議会では、10月29日と30日に西上浦公民館とその周辺で第1回の「ハロウィーン バラと蝶フェスタ」を開催した。公民館で蝶の収集家の作品約5千点を展示して好評だったという。

 地域でもいろいろと知恵を絞っている。そのことはまた報告できる機会があるかもしれない。

 さて、この日の2カ所目は西上浦の北にある上浦地区公民館。午後8時からの開会となった。市長と意見交換するのは手作り人形劇団つくしんぼのメンバー。この日は17人の女性が集まった。話題の中心は子育て。あらためて当事者の話を聞くと、身につまされる。国、地方自治体とも長年にわたって子育てしにくい環境を放置してきたのだなと実感させられる。

 この話はまた折をみて、他の地域のことも含めて紹介してみたい。

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