空き家対策を勉強する

 市中心部でも今後、空き家が増える可能性もある佐伯市長と市民とのふれあいトークで空き家対策の話があった(11月1日付佐伯支局長日誌)。人が減れば空き家は増える。市中心部でも空き家が増えていく恐れがある。もう少し勉強してみようと思って、とりあえず西日本新聞のデータベースで「空き家対策」に関する記事を検索してみた。

 空き家に関する記事は驚くほど多い。その中に「空き家対策特別措置法」の文字があった。そうそうこれがあった。議員立法で提案され、2014(平成26)年11月に成立した。

 法律の正式名称は「空家等対策の推進に関する特別措置法」。昨年5月に全面施行された。

 どんな法律だろうか。簡単に言えば、倒壊の恐れがあるのに放置されている空き家などについて、国や市町村が積極的に対策を講じるように求めるものだ。

 放置していれば①保安上著しく危険となる恐れがある状態②著しく衛生上有害となる恐れがある状態③著しく景観が損なわれる状態-などが認められる場合、市町村は何をするか。

 市町村長は所有者に対し、取り壊すか修繕するかなど必要な措置をとるように助言または指導ができる。所有者が助言・指導に従わない場合はどうするか。一定の猶予期間を設けて必要な措置を実行するように勧告ができる。

 勧告にも聞く耳を持たないとなるとどうするか。勧告した内容を行うように命令できる。それでもやらなければ行政代執行となる。

 ただ、ここまで話がこじれてしまうと大変だ。もっとうまい解決策、アイデアはないだろうか。国土交通省土地・建設産業局の資料に2016(平成28)年4月26日付「遊休不動産の現状と課題」と題したものがあった。

 つるおかランド・バンクの事業説明そこにランド・バンク事業(NPO法人つるおかランド・バンク)というのがあった。ランド・バンクとは何か。説明を読むと、空き家を寄付してもいいという所有者がいる場合、それを隣家や第三者に低額で売却して解体費に充てる。隣家は広がった敷地の一部を道路にすることで住環境を向上させる。

 山形県鶴岡市での取り組みとある。

 東京都奥多摩町のケースもう一つは自治体が不動産の寄付を受けている事例。東京都奥多摩町では所有者から町が空き家の寄付を受けて若者世帯に入居してもらう。若者世帯は固定資産税相当額で使用でき、15年住めば町から無償で所有権が譲渡される。

 どちらも面白そうだが、詳しく聞けば課題も見えてくるだろう。ただ、何もしなければ物事は一歩も動かない。

 さて、冒頭にふれた佐伯市長のふれあいトークで話題になった空き家についてどう考えればいいのだろう。住民の要望があれば、倒壊の恐れがあるか否かを市として判定する必要があるだろう。「著しく保安上危険がある」かどうかを判断するためのガイドライン(指針)を国土交通省は定めている。

 指針を適用して危険と認められるとなれば市長は所有者に対し、助言または指導ができる。取り壊すか修繕するか求めることになる。

  所有者が寄付してもいいと言っているなら、隣家などに低額で売って解体費を捻出してもらう鶴岡方式も考えられるかもしれない。

 よその市町村の事例も参考にして、こじれる前に解決するためのさまざまな手法を考え、用意した方がいい。

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