カジキマグロの試食会

 臼杵魚市場で行われたカジキマグロの解体ショーマグロと言えば本マグロ(クロマグロ)。カジキマグロは少し味が落ちるのではないか-。そんな先入観を持っていたが、試食にもらった三切れの刺し身を口に入れると脂が乗っておいしかった。12日朝、津久見市の保戸島に行く前に臼杵魚市場(臼杵市)に立ち寄った。土曜日の海鮮朝市の呼び物でカジキマグロの解体ショーが行われる。その写真を撮っておこうと思ったのだ。

 魚市場でのカジキの解体ショーについては11月7日付佐伯支局長日誌「市史に見る突きん棒漁」で予告した。

海鮮朝市に行くと大勢の人が集まっている場所があった 海鮮朝市にもっと人を呼ぶための催しの第1弾ということのようだ。確かに12日は人が多かった。今年3月に西日本新聞佐伯支局に着任以来、海鮮朝市にはちょくちょく来ているが、こんなに人がいるのを見るのは初めてだった。

 地元風成(かざなし)の突きん棒漁師が獲ったカジキマグロの解体ショー」「当日は試食も行われます」。そんなPRが功を奏したようだ。

 対馬周辺で操業している突きん棒漁船が捕ったカジキを臼杵まで運んでくる。そのために解体されているカジキは冷凍されていたようだ。

 「突きん棒船には冷凍設備はないはずなのに」。解体作業が行われている横で1人がつぶやくと、解体していた人が「突きん棒船でも(カジキを保存するときに)氷をがばっと入れて、その上から塩をまけば一気に温度が下がって(冷凍になる)」などといった解説をした。

 マグロといえば赤い身の色を想像するが、カジキは色が薄く、正直に言って見た目はやや劣る。しかし、味は十分に美味しかった。

 ヘダイは1尾1100円だった折角朝市に来たのだからと売り場をのぞくと大きなへダイがあった。1匹1100円。モイカ(アオリイカ)は1パイ650円と1600円が置いてある。ヘダイはちょっと高いのか誰も手を出さない。モイカは次々に売れて1600円のが一つ残るのみに。

 本来ならヘダイとモイカを買いたいのだが、この後、津久見の保戸島に渡る。今回はカジキの試食にとどめて何も買わずに魚市場を後にした。

 さて、11月7日付佐伯支局長日誌でも書いたが、風成と聞くと作家松下竜一氏(故人)の「風成の女たち」を思い浮かべる。そこで図書館に行って久しぶりに再読してみた。

 読みながらへえーと思った箇所があった。臼杵市に大阪セメントの工場誘致話が持ち上がったころのこと。1969(昭和44)年の話として松下氏は以下のようなことを書いている。

 「新日鉄は自社の都合のため大分川の分流である一級河川裏川を埋めてしまうと、大分空港の早期移転を県当局に要望し、易々と了承させるのである」

 当時は八幡製鉄と合併前の富士製鉄だろう。大分市に大分製鉄所をつくった。その製鉄所の近くに確かに大分空港もあった。

 松下氏によると、それが製鉄会社の意向で移転することになった。移転先は現在の国東市だった。国東市にある大分空港は大分市内からも、まして大分県南地域からはとても便利とは言い難い。なぜ、国東にと思っていたが、そういうことか。松下氏の指摘通りだとすれば、判断は正しかったのか、他に選択肢はなかったのかと問いたい。今空港を利用する者としては、賢い選択ではなかったと言うしかない。

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