ごまだしア・ラ・モード

 ごまだしうどんは佐伯を代表する食べ物の一つ「ごまだし」と言ってピンと来る人はどれほどいるだろうか。ゆでたうどんにごまだしを乗せてお湯を注ぐ。「ごまだしうどん」は佐伯市民の「ソウルフード」だそうだ。伝統の味「ごまだし」を作っておいしいと評判を呼び、東京などでも販売しているのが「漁村女性グループ『めばる』」。その鶴見地域にある作業場を訪ねた。

 こう書くとわざわざ取材に行ったのかと思われそうだ。行ったことは行ったが、「めばる」がごまだしを作っていることなど知らなかった。

 「めばる」は佐伯市長のふれあいトークの訪問先だった。14日午前中に鶴見地域の2グループと意見交換する予定になっていた。その一つが「めばる」というわけだ。

 ふれあいトークについては佐伯支局長日誌で何回も書いている。先週であれば11月10日付「農家民泊はどうだろう」、11月9日付「空き家対策を勉強する」、11月8日付「伝わらない行政の情報」と立て続けに題材に使わせてもらった。

 どこに行くにも特に事前の調べなどはしない。それぞれの会場でいろんな話が出るだろう。それを聞きながら、地域の実情や課題について自分なりに考えてみたいと思って足を運んできた。

 まさに漁村の風景。手前には台風16号で漂着した流木などが処理できないまま山積みに市長について「めばる」工場に行ってみると、代表の桑原政子さんが、詳しくて分かりやすい資料を用意して待って いた。3枚の資料の1枚目に「組織の概要」「活動のきっかけ」「活動内容」「直接販売場所」などがまとめられている。

 2枚目は2004(平成16)年5月のグループ結成以来の主な出来事をまとめた年表が、3枚目は桑原さん自身のプロフィールである。

 最近の実績を見てみよう。2012(平成24)年11月、日本野菜ソムリエ協会主催の調味料選手権2012の万能調味料部門で、ごまだしが最優秀賞受賞。13年11月、NHKきょうの料理クッキングコンテスト2013にてグランプリを獲得。14年11月には日本野菜ソムリエ協会の選手権の万能調味料部門で「鯛みそ」が最優秀賞を受賞とある。

 既に「全国区」で高い評価を得ているわけだ。そんなこととは不覚にも知らなかった。

 ところで「ごまだし」とはどんなものか。農林水産省の広報誌「aff(あふ)」の2012年8月号で「漁村女性グループ『めばる』」が取り上げられていた。そこに、ごまだしとはエソやアジを焼き、身をほぐしてゴマと醤油、みりんと合わせて加熱したペースト状のもの-とあった。

 佐伯市内でも30軒くらいの商店で製造しているというが、彼女たち(めばる)の作る「ごまだし」は魚の量が多くておいしいと評判を呼ぶ-affではこのように紹介されていた。

 温野菜をごまだしでいただくさて、ふれあいトークでは試食も行われた。温野菜をごまだしで食べる。バーニャカウダ風である。インターネットで見ると、めばるは「ゴマダシーノ」という商品を発売しているようだ。

 原料はアジ。110gで820円とある。パスタ、ピザ、トーストに。バーニャカウダやアンチョビ代わりに最適-などとも書いてある。

 バーニャカウダのスープはニンニクとオリーブ油、アンチョビ(イワシの塩漬け、油漬け)。

 桑原さんたちはごまだしの応用範囲を和風から洋風へと広げていこうとしているのだ。日本人の米離れが続いている。御飯よりパンだというならば、それに合うごまだしを作る。そんな発想のようだ。そして、今新商品を試作中だという。

 まさに「犬も歩けば」である。思いもしなかった面白い話を桑原さんから聞かせてもらうことになった。

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