ふれあいトーク最終日

森崎地区公民館は最終日の会場の一つ 佐伯市長が市民と対話する「市長ふれあいトーク」が最終日を迎えた。28日は旧蒲江町(現佐伯市蒲江)の2会場で行われた。ふれあいトークは11月1日から計19回開かれた。皆勤賞とはいかなかったが、8割近くの会場には顔を出した。話を聞けば毎回発見があった。市役所に入って2、3年の若手職員を1人でも2人でも全会場に同行させれば、市民の生の声を通じて市の現状や課題を幅広く理解する良い機会になるのではないか。

 さすがに1市5町3村が合併した九州一の面積を誇る都市である。海あり、山あり、町あり、里あり。改めてその広さと多様さを感じた。

 それは魅力であり、同時に克服すべき課題ともなる。東九州自動車道が整備され、それをテコに観光振興を、と市も力が入る。だが、海岸部に比べ山間部には高速道の恩恵は少ない。そこで不満が漏れる。海ばかりでなく山にも力を入れてくれと。

 山間部にはコミュニティバスが走っているのに町の近くなどにはない。なぜか。「あっちにはあるのにこっちには」。そんな疑問や注文が出るのは別に佐伯市に限ったことではない。どこにでもある話だ。しかし、9市町村が一気に合併した佐伯市では小さな問題であっても、きちんと誤解を解いておく必要があるのではないか。

 佐伯市の地図を改めて見ると、東九州自動車道や国道10号といった幹線道は市内を南北に縦断している。南北に走る主要道に対し、東西に横断する道路は見劣りする。海と山をつなぐ道路は旧佐伯市を起点としており、海岸部の旧町村と内陸部の旧町村を直接結ぶ主要道は地図を見渡してもなさそうなのだ。

 例えば海岸部の旧蒲江町から内陸部の旧宇目町(佐伯市宇目)を行くには、どのルートを通るのが最短になるのだろう。いったん隣の宮崎県に入って、西に進み、北上して宇目に入る道もあるようだが、どのくらい時間がかかるか。

 蒲江から東九州道で大分市や南隣の宮崎県延岡市に行ったりした方が時間的には近かそうだ。同じ佐伯市といっても縁遠いとなると関心も薄れる。これでは一体感は湧きにくいだろう。

 広域合併から10年以上が過ぎた。当初は旧市町村の境界を越えた交流が意識的になされていたのかもしれない。ここでもう一度海と山、町と里の交流を活発化させてみてはどうだろう。

 子どもたちの郷土を愛する心を育てる。地域の文化や伝統を学び、誇りを持ってもらう。郷土愛を育てる教育が各地で盛んに言われている。

 それが例えば旧宇目町や旧蒲江町の旧市町村の単位で行われれば、やはり佐伯市民としての一体感は得にくいのではないか。神楽をする宇目の子どもと蒲江の子どもが定期的に交流すればまた違うかもしれない。交流と言って外に目を向けるだけでなく市内の旧市町村間で積極的にやってもいいのではないか。

 ふれあいトークでもそうだったが、地域が抱える問題は共通している。少子化、高齢化、人口減少、空き家、後継者難、人手不足―などなど。大分県一の電照菊の出荷量と言われる「蒲江花き生産組合」でもパート不足に悩んでいた。28日のふれあいトークでそんな話があった。

 どうやればさまざまな課題を少しでも克服していけるか。ばらばらではなく、みんなで考え、知恵を出し合う必要があると思う。

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