市長の四選不出馬会見

 「四選不出馬を表明した佐伯市の西嶋市長24日午後に佐伯市の西嶋泰義市長の記者会見が開かれる」。午前中に記者クラブの幹事社から連絡があって、遠方に出かけていた他社の記者も急きょ戻ってきた。来年4月の市長選に出馬するか否か。地元で去就が注目されていた。結果は次は立候補しない。四選不出馬宣言だった。

 来年4月の佐伯市長選については12月7日付佐伯支局長日誌「議会が注目されるのは」などで取り上げた。次の市長選に現市長は出るのか、出ないのか。20日までの市議会の会期中に表明すると見られていた。

 会期中に表明できなかったのは迷っている証拠だろうと思っていた。ただ、個人的には四選出馬の可能性が高いのではないかと見ていた。

 それは11月に市内各地で開いた「市長ふれあいトーク」に同行した時に感じた(ふれあいトークは11月1日付佐伯支局長日誌などで紹介)。あれをこうして、これをああしてと話しているのを見て、まだまだ市政を担う意欲は十分あるなと思ったからだ。

 実際はこの見方は外れていたわけで、不明を恥じるしかない。

 3期12年での勇退を決めた理由の一つが行財政改革に区切りを付けたこと。2005年3月に1市5町3村が合併して新佐伯市が誕生した。

 西嶋氏はその翌月に行われた市長選で初当選。その選挙で掲げた公約の一つが「行財政改革プログラム」の作成と実行だった。

 結果、合併時には約1300人だった職員を925人まで削減した。借金である地方債の圧縮にも取り組み、自治体財政の健全性を示す指標の一つである「将来負担比率」は大幅に改善。2008(平成20)年度は105.3%と大分、国東両市に次いで大分県内でワースト3位だったが、これが15(同27)年度は0%になったという。

 このほか、防災計画の一からの見直しや「食」をキーワードにした観光振興など当初の公約に掲げたものは、それぞれ成果を出すことができたと西嶋市長は説明した。

 ただ、やるべきこと、やりたいことはまだあるだろう。例えば国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパーク(生物圏保存地域)。大分、宮崎両県は祖母・傾・大崩山系について来夏のエコパーク登録を目指している。

 佐伯市でも宇目地域を中心に登録をテコに地域活性化を図れないかと試行錯誤している。

 こうした課題も市長として取り組みたいのではないか。そんなことを言い出せばきりがないと西嶋市長は言う。その地位から降りるという判断はなかなか難しいものだ。

 後継者の指名はせず、次期の市長選では基本的に中立を保つという。ただ、新市長については既成概念にとらわれない発想や視点を持つ人物が望ましいなどと述べた。

 言葉は悪いが「よそ者、若者、ばか者」と言われる新たな視点や発想を持ち、行動力がある人たちを受け入れ、積極的に活用していく度量がこれまで以上にトップには必要だろう。

 西嶋市長の動向を横目に見ながら、来春の選挙に向けた立候補の動きは既に始まっていた。今回の四選不出馬表明でその動きが加速するだろう。

 

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