一年間の感謝を込めて

古園石仏群前で行われた供養法要 臼杵市深田の国宝臼杵石仏で31日午前、年越供養法要が行われた。主催者を代表して臼杵市観光情報協会副会長が「今年一年の感謝と来年の繁栄を願って」などと挨拶していたが、そうそうその通りだ。3月半ばから始めた佐伯支局長日誌も大晦日まで何とか続けることができた。一年間無事に過ごせたことに感謝しなければとあらためて思った。

 供養法要が行われたのは古園石仏群の前。中央の大日如来坐像は臼杵石仏を代表する石仏である。大日如来の左右にはそれぞれ6体の仏像が並ぶ。入り口に説明板がある。

臼杵市佛教会による供養法要 観音菩薩坐像や不動明王坐像、多聞天立像などと書かれている。中に「伝文殊菩薩坐像」などと「伝」が頭に付くのが8体ある。「伝」は「と伝えられている」という意味だろう。臼杵石仏がいつ、どのようにつくられたのか。その事情を記した史料はないそうだ。

 ただ、地元の伝説「真名野長者伝説(炭焼き小五郎伝説)」がある。それによると、長者が亡くなった娘の菩提を弔うために彫らせた。臼杵石仏には多くの謎が残っている。

 臼杵石仏とその周辺では大晦日にもう一つの大きなイベントがある。31日午後11時半に石仏に通じる参道などに松明(たいまつ)やかがり火がともされる。そして、1日の午前0時に樽酒や甘酒が振る舞われるのだそうだ。

 これを始めたきっかけははっきりしている。NHKのゆく年くる年の中継が臼杵石仏で行われたことがあった。石仏の参道を火で照らすのは、中継のために考えたこと。結果、翌年からも続けて行われることになったのだそうだ。

 これは臼杵石仏の近くにあるヤマコ臼杵美術博物館の藤原一弘館長の話である。藤原さんは市議会議長であり、市職員OBである。中継云々は市職員当時の話だから随分前のことだ。この企画は当たり、かつては多くの人で参道はごった返したそうだ。

 昔は年越しイベントは珍しかっただろう。だが、今はどこでもある。あちこちで年越しのカウントダウンが行われている。

 だから、これからは逆にすればいいかもしれない。真夜中の年越し企画は縮小し、昼の企画を充実させる。供養法要を核にして、いろいろ考えてみたい。なにせ超々高齢社会である。高齢者は夜中より昼間が来やすいのではないか。高齢者に狙いを絞って、高齢者がもっと集まるイベントにしていってもいいかもしれない。

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