市長候補の公開討論会

中央公民館の玄関前に討論会の看板が 8日告示、15日投開票の臼杵市長選に立候補を表明している3人を招いた臼杵青年会議所主催の公開討論会が6日夜、臼杵中央公民館で開かれた。2005(平成17)年1月に旧臼杵市と旧野津町が合併して新臼杵市となって以来、複数の候補による市長選挙が行われて来なかったから、公開討論会ももちろん初めてのこととなる。

 登壇者は現職の中野五郎氏(70歳)と前副市長の佐藤信介氏(56歳)、前市議の若林純一氏(57歳)の立候補予定者3人とコーディネーターの2人。会場は満員だった。

 臼杵市では合併後の初代市長に旧臼杵市の後藤国利市長が無投票で就任。その4年後に旧野津町長だった中野氏にバトンタッチする形で、中野氏が無投票当選し、続く13(平成25)年も中野氏以外に立候補者が出なかった。

 その意味で、今回の市長選に対する市民の関心は思っていた以上に高いのかもしれない。会場に詰めかけた聴衆を見ながら思った。

討論会は緊張気味に始まった 討論会は①自己紹介②テーマ別政策発表③最終意見発表の順で進んだ。そして緊張気味に始まった。3氏とも慣れないせいか、口調が聴衆に語りかけるというより訴える演説調なのだ。全体に声のトーンが高く、強い。一生懸命さは伝わってくる。

 テーマ別政策発表は①地場企業の育成と企業誘致②公共施設の維持・活用・新設③地域のインフラ整備-コミュニティバス、港湾の整備など④過疎化・高齢化対策-の四本柱だった。

 青年会議所が事前に質問を募り、多かったものから討論の議題としたとの説明があった。

 細かい内容について改めて紹介する機会もあろう。ここではさわりだけを。最も活発なやりとりがあったのは公共施設のところだった。

 具体的には臼杵市庁舎の移転・建て替え問題である。海のすぐ近くにある現庁舎は南海トラフ巨大地震によって起きる大津波で損壊することは避けられない。大災害時に市役所が機能不全に陥りかねない。このままではいかんとなって移転・建て替え論議が活発化した。

 さまざまな討議を経て現市庁舎のある場所を含めて4カ所の建て替え候補地が浮上したが、結局、移転・建て替えの結論は得られなかった。若林氏、佐藤氏から見れば、それは市長のリーダーシップ、決断力のなさが原因となる。

 だが、中野氏から言わせれば4候補地とも決定力に欠け、市民の意見が分かれてしまったことに根本の問題がある。せめて半数の市民の同意が得られるような条件整備をしたいと言う。

 議論はさらに続きそうな気配だったが、時間の関係もあり、次の議題へと移った。

 討論会で3氏の硬さは最後までほぐれなかったように見えた。ただ、もう1、2回やると、各候補者の肩の力が抜けてジョークなども交えたやり取りができるかもしれない。

 市長選と討論会。臼杵市になかったものが二つ誕生した。悪いことではないと思うのだが。

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