歓迎!外国人旅行者様

臼杵市で開かれた九州グリーンツーリズムシンポジウム 臼杵市野津町で20日、「九州グリーンツーリズムシンポジウム」が開かれた。どうやったら訪日外国人旅行者がわが地域にもっと来てくれるか。九州・山口のグリーンツーリズムに関わる人たちが集まり、その課題と展望を話し合おうという催しである。年々増える外国人観光客。九州では大型クルーズ船の寄港地になろうと各地で港湾の再整備計画が進んでいる。しかし、このクルーズ船ブームはいつまで続くのだろうか。「隣がやるならうちも」と煽られる形で一斉に走りだしていないだろうか。

 4人の専門家が登壇し、外国人旅行者の現状、九州とのかかわり、今後の展望などについて語った。4人の意見はそれほど違いはないなと感じた。その中で主に外国人の富裕層向けの旅行商品を企画している「日本の窓」の李文文副社長が挙げた4条件が分かりやすかった。

 富裕層を持続的に受け入れて行くには①量を追求しない②安価にしない③多様性を受け入れ選択肢を与える④言葉の壁を乗り越える-ことが必要と李副社長は語った。

 言葉云々は別として残る3条件は大分県を代表する観光地となった由布院温泉などに通じることだと思う。臼杵市野津町では15年ほど前から農家民泊を始め、登録農家数は49軒(実働35軒)で地域全体で最大120人の受け入れ可能という。

 韓国や東南アジアからの旅行客も多く、日本の窓を通じてイスラエルからの団体を受け入れたこともあるという。着実に実績を積み上げてきた話を聞くと、臼杵市野津町は九州のグリーンツーリズムでは先進地の一つだといえる。

 農山漁村に滞在し、その地域の自然や文化、人々とのふれあいを楽しむ。グリーンツーリズムはリタイアして余裕のある海外の高齢者などのニーズにマッチしていそうだ。

 ただ、先進地ゆえの焦りもあるかもしれない。「猫も杓子も」外国人観光客誘致となれば激しい競争になるかもしれない。2019年のラグビーW杯、2020年の東京五輪に向けてもっと外国人観光客を受け入れる体制を、と国はみんなの尻をたたいている。これは近視眼的な考えにみえる。

 成功している地域を表面的に見ても何も分からない。もう一歩踏み込んで、なぜ、ここは失敗し、ここは成功しているのか、冷静に見ることが必要になる。ここはじっくりと構え、場合によっては周回遅れになってもいいと腹をくくるのが大事ではないか。

 2年、3年先を見た計画も大事だが、それだけではなく、10年、20年先を見据えた息の長い取り組みがより重要ではないかと、シンポジウムの議論を聞きながら思った。

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