猪肉のケバブサンド

行き着いたのがイノシシ肉のケバブサンド 条件は二つある。農作物に被害をもたらすイノシシの肉を使うことが一つ。もう一つは祭りで作りやすく、食べやすいものにすること。鹿肉や猪肉を使ったカレー、ギョーザ、ハンバーグなどいろいろ試したが、最終的にテイクアウトしやすいケバブサンドに決まった。そして、7日夜、佐伯市福祉総合保健センター「和楽」の調理実習室で、最後の試作と試食が行われた。

 同市内でフランス料理店を営む河野辰也シェフの指導の下で試作を繰り返してきたのは、同市番匠商工会青年部。毎年8月下旬に青年部が主体となって開催する「番匠商工祭」で、猪肉を使って目玉となる食べ物を提供できないかと考えた。

この日使った猪肉は1㌔4千円のものだった 「地域資源であるイノシシ肉を使った商品開発~地元イベントで提供できるジビエ開発を目指して」。このタイトルで昨年7月27日に大分市で開かれた「地方創生プランコンテスト・プレゼンテーション発表会」に出場。大分県内の商工会や商工会議所の青年部・女性部からあった35件の応募の中から最優秀賞に選ばれた。

 コンテストで認められた計画に従って昨年9月には2012(平成24)年度からイノシシプロジェクトに取り組む福岡県八女市の八女商工会議所を視察。八女商議所では「猪肉の熟成技術の確立と加工食品の開発」を掲げ、八女産猪肉を各店のオリジナル料理で提供するイベント「八女ジビエウィーク」を毎年開くなどの活動をしているという。

 そして、計画に沿って翌10月から試作品づくりに着手。河野シェフの下で「洋風ジビエ」の開発を進めることになった。いろいろ試して青年部としては手軽に食べられるケバブサンドが良いとなったが、問題は味だった。子どもにも食べやすい味となると、あまり香辛料などを効かすわけにもいかない。結局、誰もが食べやすい無難な味にとなっていったが、やはり物足りないとの意見もあった。

 ところでケバブとは何か。インターネットで見るといろんな解説がある。その一つに中東、特にトルコで肉類を焼いて調理した料理全般を指すとあった。違う説明もあったが、話を難しくしないために、ここではこの解説を踏まえる。

 ところで、その場合の肉とは一般的に羊肉を指すようだ(ウィキペディアの受け売り)。ただし、日本では羊肉は普及しておらず、日本のケバブのほとんどが牛肉か鶏肉とも書かれていた。

 猪肉を使うケバブはその意味でユニークかもしれない。番匠商工会青年部のケバブサンドは至ってシンプル。ピタパンにキャベツ、タマネギ、猪肉、それにドレッシングとサルサソース。お好みでタバスコといった組み合わせだ。

 猪肉は河野シェフがあらかじめブイヨンなどで煮ている。それを薄く切り、フライパンで焼くことで猪肉特有のにおいが出てきた。

味付けではさまざまな意見が 最後の試作で完成を目指したこの日も話し合いは続いた。原価はどれくらいか。幾らで販売するか。儲けることを考えているわけではないが、赤字では続けていけない。とりあえず1個500円を販売価格とすることにしたが、味付けについてはまだまだ議論が続くかもしれない。

 個人的には450円くらいかなと思っていた。でも500円でもいい。これも個人的な意見だが、無理に500円にこだわることもないと思っている。原料費との見合いで1個600円とか650円にして質を高めた方がいいと考えるならば、そうした方が良いと思う。

 佐伯市直川のレストランコリーヌで食べた1人しし鍋はうまかった(1月12日付佐伯支局長日誌「1人用しし鍋と進水式」)。料理人こだわりの肉を使っているのが分かるのがいい。1人用しし鍋1500円という値段はどうか。個人的には金額の多寡よりも、また食べに行きたいと思わせてくれることが単純に嬉しい。うまいと感じれば1500円は高くない。毎日食べるものではないのだから。

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