親子ともにチャレンジ賞

橋本さんが商品開発したウニゴールド 「大分県女性のチャレンジ賞受賞について」。1日に佐伯市役所まちづくり推進課から資料提供があった。同市蒲江にあるGran Primavera代表の橋本千春さんが2016(平成28)年度県女性のチャレンジ賞を受賞し、その報告に6日、市長を訪ねる。その取材案内である。「蒲江?」「橋本?」。資料を読んでいて思った。もしかして佐伯市観光協会の橋本正恵会長の娘さんではないか?。市役所に問い合わせるとお嫁さんだという。ついでにと調べてみると、正恵さんもかつて女性のチャレンジ賞を受賞していた。

 ただし、大分県の表彰ではない。内閣府のそれである。内閣府のホームページに経緯が書いてある。この表彰は「2003(平成15)年4月に男女共同参画会議において決定された『女性のチャレンジ支援策』において、身近なチャレンジの事例を提示するために、活躍する女性を顕彰する『女性のチャレンジ大賞』制度創設の検討が提言されたことを受け」云々と説明が続いている。

 要するに活躍している女性を表彰することで、その人を手本や目標として頑張る女性をもっと増やそうということだろう。それは男性の意識を変えることにもつながる。

日豊海岸岩ガキまつりをPRする橋本さん=昨年5月撮影 翌年から表彰が始まり、橋本さんは第3回の06(同18)年度に受賞した。大分県では初めて。受賞理由は大きく二つあった。「21歳のとき、地元のおなごし(女性)部隊とともに子育ての収入確保のために、社長として女性だけの水産会社を立ち上げた」。以来、「水産業一筋に35年励み続け」と資料にある。もう一つは「蒲江町(現佐伯市蒲江)観光協会長として漁村の『ブルーツーリズム』のフィールドづくりに尽力している」ことなどが挙げられた。

 その後、11(同23)年度には郷土料理「鶏めし」を全国に販売し、地域の味の伝承と活性化に貢献したとして大分市の吉野食品社長である帆足キヨさんが受賞。さらに13(同25)年度には佐伯市の糀屋本店社長の浅利妙峰さんが受賞した。浅利さんは日本古来の食材である糀を女性ならではの視点で活用したことが評価された。

 大分県の女性のチャレンジ賞表彰は07(同19)年度に始まった。栄えある第1回受賞者3人のうちの1人は鶏めしの帆足キヨさんだった。実は糀屋本店の浅利さんも10(同24)年度に県の賞を受けている。橋本さんは県の制度が始まる前に国の表彰を受けており、国と県のダブル受賞を逃す形になった。

 国に後れを取ったとはいえ、県も橋本さんにチャレンジ賞を贈っていれば母娘による2代連続の受賞として地元紙や地元TVでもう少し大きく取り上げられていたかもしれない。大分合同新聞はチャレンジ賞の表彰式(2月20日)から1週間ほどたって、ほんの小さな記事を紙面の片隅に掲載しただけだった。

 さて、橋本千春さんの受賞理由が配布された資料にあった。蒲江の水産会社で働く中(これは姑の正恵さんの会社だろう)、蒲江の魅力である新鮮な魚介類を知ってもらうことで地域活性化を図りたいと14(同26)年に起業。贈答品としては使えないウニを使ったウニしょうゆ「ウニゴールド」を開発などとある。一方、食品開発だけでなく、地域を売り出すための様々なコンテンツを企画し、観光振興においても活躍とある。

 正恵さんといい千春さんといい蒲江のおなごし(女性)のパワーは相当なものだ。こういう人たちがおとこし(男性)を押しのけて、もっと前面に出てこれるようになれば地域はもっと面白くなるかもしれない。

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