道の駅のスペシャル丼

道の駅かまえのスペシャル丼 佐伯市内には道の駅が三つある。海辺の「道の駅かまえ」。山間部の「道の駅宇目」。中心部に近い「道の駅やよい」。この3駅が連携して地元の食材を使ったスペシャル丼をそれぞれ作った。これを「さいきぜいたく3駅丼」として近く販売を始める。ついては13日に市長による試食会を行うからと、取材案内があった。これはお隣の宮崎県延岡市と進める「東九州バスク化構想」の一環なのだそうだ。

 東九州バスク化構想については何度か紹介している(例えば2016年4月1日付佐伯支局長日誌「日本の『バスク』になる日)。スペインのバスク地方は美食で知られる。バスクをモデルとして佐伯・延岡が食のまち、美食地域として発展していこうというのが両市の構想である。政府の地方創生加速化交付金の対象となり、国から資金を得て事業を進めることができるようになった。

 この一つとして両市の「道の駅」連携事業があり、佐伯市の道の駅では旧宇目町(現佐伯市宇目)、旧蒲江町(同蒲江)、旧弥生町(同弥生)の地域産品を使った新たな丼メニューを開発することになった。

こちらは「うめスペシャル」 道の駅連携事業は他の事業とともに2016(平成28)年度初めから動き出したという。6月頃に佐伯豊南高校総合学科の1~3年生約350人に丼のアイデアを募った。結果は宇目のイノシシ肉、弥生のショウガを使ったものが多かったという。そこで、道の駅関係者はショウガを中心としたメニューを考えることにした。

 右の写真は道の駅宇目で月・火・水曜日に出される「うめスペシャル」。宇目産猪肉と弥生産ショウガのショウガ焼き、蒲江産の魚(写真はカンパチ)のフライ、蒲江産ヒオウギ貝のチリソースとご飯などで1300円(税込み)となっている。

 昨夏に高校生による試作が行われた後、メニュー開発は道の駅関係者に引き継がれ、昨年10月には高校生による試食も行われたようだ。試行錯誤を重ね、最終的に完成したのは今年2月との話だった。

 冒頭の写真にある「かまえスペシャル」は宇目産猪肉と弥生産ショウガのショウガ焼きは同じだが、蒲江産の魚(今回はタイ)の味噌付け、蒲江産タイラギ貝のあぶりを添えた。火・水曜限定で税込み1500円。

 「やよいスペシャル」は宇目産猪肉をしょう油などで煮込んだ。蒲江産の魚のすり身(今回はアジ)を添え、ショウガのかき揚げを乗せた。価格は税込み980円と一番安く、日曜日に販売する。三つのスペシャル丼はいずれも1日20食限定である。

やよいスペシャルは一番安い それにしても丼の新メニュー開発で道の駅関係者は随分と苦労したのではないか。年度末にようやく商品化できたことを見てもそれがうかがえる。

 これと対照的だったのが、延岡市である。同市がバスク化構想の一環として道の駅で売り出したのは「ガトーバスク」。インターネットで検索すると宮崎日日新聞の記事が見つかった。「わがまち自慢の土産物」「のべおかガトーバスク(延岡市)」とあった。

 スペイン・バスク地方伝統の焼き菓子ガトーバスクをモデルに、平兵衛酢(へべす)など地元の食材をふんだんに使い、延岡風にアレンジした菓子だという。

 東九州バスク化構想に基づき延岡市内3カ所にある道の駅共通の土産物を作ろうと、延岡学園高調理科の生徒と道の駅3駅が共同開発。昨年10月に発売した。

 バスク化構想だから「バスク」にちなんだ菓子というのはいささか安直な発想かもしれないが、商品開発はスムースに行ったようだ。東九州のバスクだからのべおかガトーバスクというのも説明しやすい。

 一方の「さいきぜいたく丼」はバスクとの関係を説明するのに少々時間がかかる。地域産品を生かした特色あるメニューづくりは大切なことだが、なぜ、この商品、このメニューがあるのか、その理由が分かりやすいことも大事ではないか。三つの道の駅にはこれ以外にもいろんな料理がある。その中でこれを選びたくなる動機づけが「1日20食限定」以外に「バスク」との関連でほしいと感じた。

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