移住は定住への第一歩

移住者増を伝える大分合同新聞の記事 揚げ足を取るつもりはないが、ちょっと気になる記事があった。大分合同新聞4月18日付朝刊一面。大分県への移住者が2016年度は過去最多の768人だったことを紹介した記事があった。移住者が増えることは悪いことではない。ただ、移住者を増やす目的は、それによってできるだけ多くの人に定住してもらうことだ。移住してきたが、結局、出て行ってしまったでは意味がない。移住者の定住を促す効果的な施策が同時に講じられないと最終的に得るものは少ないだろう。

 記事の内容を少し紹介したい。大分県が地方創生の重点に据える移住・定住対策は15(平成27)年度から本格化した。16年度は東京、大阪、福岡にある大分県の事務所に移住サポーターを配置。大阪、福岡の相談会を毎月開催に増やし、東京では県内の各市町村や企業と連携した大規模な移住フェアを初めて実施した-などと記事にある。

 結果、県によると、16年度は15年度に比べて移住者が314人増えた、と記事は伝える。そして、17年度は進学を中心に県内からの流出が多い福岡県での取り組みを強化し、若い世代のUターン促進を狙うと記事にあった。

 移住が即定住に結びつかないことは現場を多少でも知っている人間は誰でも知っている。移住は定住への第一歩だが、両者の間には深い溝がある。移住者を増やすのなら、その人たちを定住させるための施策の充実は欠かせない。

  不退転の決意で家族とともに移住してきた人でも挫けそうになったことが何回もあった。最長3年間の地域おこし協力隊員としての任期をフルに生かして起業にこぎ着けたが、それは容易な道ではなかった。そんな話を3月22日付佐伯支局長日誌「協力隊の卒業生の言葉」で紹介した。

 記事では大分県の定住促進策の拡充などには触れてなかった。担当者や予算を増やして移住者を増やすのはいいが、それが定住増に結びつかないと意味は乏しい。そこはどうなのだろうか。県の定住対策を一度調べてみてもよさそうだ。

 臼杵市では先輩移住者6人を含む計22人の移住・定住サポーターがいる(2016年8月18日付佐伯支局長日誌「移住・定住サポーター」)。 6人は先輩として移住希望者の相談に乗り、行政や地域との橋渡し役を務めることで移住希望者がスムーズに移り住めるよう手助けする。さらに移住後も交流、人間関係を維持することで孤立したりすることを防ぐ-。2016年8月18日付の日誌にはこう書いていた。

 「移住から定住へ」。その難しさを一番知っているのが移住者かもしれない。大分合同新聞の記事を見て思い出した。臼杵市の移住・定住サポーターは今どうなっているのか、どんな活動をしているのか。改めて聞いてみよう。

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