古豪復活を願う人たち

野球部員の〝合宿所〟が入るアパート 27日夜に内見会があった。ただ、照明器具が付いていなかったので部屋の中をちゃんと見ることができなかった。そこで28日に改めて現地に行って外観だけでも写真に納めることにした。これは大分県立津久見高等学校硬式野球部員専用シェアハウス「闘球寮」が入る建物である。通学が困難な野球部員を受け入れる。津久見市内外から広く人材を集め、古豪復活を果たしたい。そんな思いを抱いた人たちが開設に力を尽くした。

 津久見高野球部はかつて「甲子園」の常連だった。春、夏各1回の全国制覇の実績もある。しかし、ここ30年近くは甲子園から遠ざかっている。再び甲子園の切符を手にするにはどうすればいいか。野球部を応援する地元の体制を強めようというわけで昨年、後援会長に津久見市長が就いた。市民全体で後押しするムードを高めて行き、「野球のまち津久見の復活」を目指しているのだそうだ。

 「合宿所」の復活もその一環である。かつては小野田セメント(現太平洋セメント大分工場)の独身寮を野球部寮(闘球寮)として利用させてもらったという。その後、別の場所に移ったが、そこも使えなくなり、5年ほどがたつという。「闘球寮」から津久見駅は目と鼻の先今回、野球部後援会理事から、所有するアパートの一部を硬式野球部の市外通学者の受け皿として活用してもらいたいとの申し出があった。それを受けて、後援会として管理運営にあたることにした。後援会事務局から開設の経緯が説明された。

 場所はJR津久見駅のすぐそば。もともとはJRの職員住宅だった。それを理事の男性が購入し、手を入れてきれいにした。野球部員が寮として使うのは冒頭の写真の左側。2階から4階である。1階には「お食事処稲穂」が4月11日に市内の別の場所から移転オープンした。

 稲穂を経営する高尾順子さんはこのアパートで共同生活を送ることになる野球部員に「温かいご飯を食べさせよう」と、移転オープンしたばかりの食事処稲穂わざわざこのアパートに店を構えた。以前の野球部の寮に夕食の弁当を配達していたこともあるし、娘婿がかつて津久見高軟式野球部のコーチをしていたこともあり、これも何かの縁だと思っている。高尾さんは朝と晩の食事を提供。1階の店の反対側の部屋が野球部員の食堂となっている。ここはミーティングルームにもなる。

 27日夜の内見会では照明器具がない部屋も見て回った。3LDKである。6畳が2室、4畳半が1室、ダイニングとキッチンがあり、湯沸かし器も付いている。バス、トイレもある。これが3戸ある。1戸に3~5人を受け入れ3戸で最大15人。もともと家族向けの社宅だったから5人でもまだ余裕がありそうにも見える。ちなみに毎月の費用負担は食費、光熱費、家賃などで4万8000円。高尾さんは損得抜きで協力するという。

 個人的には高校スポーツで硬式野球は「特別扱い」されているのではないかと思うことがある。「4月購入」「後援会」の文字がただ、高校野球の古豪復活でまちを元気にしたいという思いに水を差す気はない。むしろ、それで地域全体が盛り上がればいいと思う。野球部員の食堂には電子レンジなどが据え付けてあった。「平成29年度4月購入」「津久見高校硬式野球部後援会」のシールが貼ってあった。後援会の意気込みが感じられた。

 津久見高校硬式野球部の栄光の歴史については改めて報告したい。

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