臼杵っこ学芸員を取材

そろいの法被を着たガイド兼学芸員 オレンジ色のそろいの法被に「臼杵大好き!臼杵っこガイド」とある。座って話を聞いているのは小中学生12人。臼杵っこガイドとしてのデビューは29日。30日は「臼杵っこ学芸員」として初めての実習である。臼杵市歴史資料館に集まって来館者を待つ間に練習を繰り返した。子どもたちの話は新聞の地方版の記事になりやすい。ただ、以前も書いたが(2016年7月12日付佐伯支局長日誌「子どもたちは大忙し?」)、自分の子どもの頃より今の子はあれやこれやと忙しい感じがする。当人たちはどう思っているのだろうか。

 臼杵っこガイドについてはこの日誌で以前紹介している(2016年7月28日付佐伯支局長日誌「重なった『APU』の文字」)。その説明を少し引用してみる。

 「臼杵っこガイド」は小中学生が対象。臼杵市の資料を見ると、小学校5年生全員に配布している「臼杵の歴史発見(ルート18)」を使って「臼杵っこ検定」「臼杵っこガイド活動」を推進しているとある。検定試験を受けて、優秀な成績の子どもたちがガイドになれる仕組みだ。

 臼杵市のホームページの説明で補足すると、この検定で上級合格をした子どもたちのうち希望者は、臼杵市歴史資料館の館長による国宝臼杵石仏についての講習を4回受けることができる。 この講習で認定を受けることができれば「臼杵っこガイド」として認められ、希望者は石仏のガイド活動で活躍することができる、とあった。

 臼杵っこガイドは本年度が第10期生になる。これに本年度から臼杵っこ学芸員が加わった。学芸員は第1期生である。郷土の歴史をより深く学び、愛着と誇りをもってほしいと教育委員会が考えた。

 12人は歴史資料館の床に描かれている江戸時代の自分の書いた原稿で説明する子どもたち複製の古地図について説明した。学芸員になるために子どもたちは市歴史資料館史料専門員の松原勝也さんの講習を受けた。4回の講習を基に一人一人が原稿を書いてこの場に臨んだ。「ゆっくりと大きい声で」。そんなアドバイスを受けながら、全員が説明を終えた。これはこれでいいのだが、子どもたちが自分たちで考え、さらに一歩進めることができればと思う。

 例えばこの日誌で「英語de臼杵っこガイド」を紹介したことがあった(2016年8月3日付佐伯支局長日誌)。1人の女子高生(当時)が市教委に英語でのガイドを提案して自分で実行した。大事なのは子どもたちが自分で考え、新たな試みを重ねていこうとすることだ。「ガイド」も「学芸員」も毎年同じでは仕方ない。

 生まれ育った土地について知ることは大事であり、それを通じて愛着を深めていくことは悪いことではない。ただ、ふるさと教育も大切だが、それと同じくらい広い視野と知識を得ることも重要である。こちらも簡単には身につかない。これは大人にも言える。個人的には、今の日本社会に不足しているのは、この広い視野と知識の方だと思っている。

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