290円の傾山カレー

3日間限定の290円カレー ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)をめぐる一番のニュースと言えば、個人的には「傾山カレー」である。山をかたどったご飯が傾いているのがお分かりだろうか。祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク登録を記念した道の駅宇目の特別メニュー。15、16、17の3日間限定で値段は290円。出血大サービスである。何より自分ができることをやって盛り上げようという心意気がうれしい。

 なぜ、290円なのか。平成29年に登録されたからだという。290円だが、食べ応えがある。カレーには具もしっかり入っている。サラダ(150円)と一緒に頼んで食べてみた。腹一杯になった。

 国道326号沿いにある「道の駅宇目」(佐伯市宇目南田原)からクルマで少し行けば宮崎県に入る。道の駅宇目の周辺案内図道の駅宇目は大分、宮崎両県にまたがる祖母・傾・大崩エコパークを楽しむ起点の一つとなる。駐車場は200台分と30台分がある。農林産物直売所があって無料休憩所もある。その横は広いキャンプ場となっており、確かドッグランもあった。

 そして、使われていない建物が1棟あった。休館中のもりの学園展示館木造で表に「大分県もりの学園展示館」とあった。ガラス越しに中をのぞくと「展示場」と書かれており、机や椅子などが無造作に置かれている。活用されていないとすれば勿体ない。エコパークの自然観察や調査研究の拠点として活用ができそうだが、この施設の利用策を考えるのは誰なのだろう。大分県なのか、佐伯市なのか。

 ユネスコエコパークの登録を目指す動きはこの日誌でも何回か取り上げている。大分県側は県と佐伯、豊後大野、竹田3市、宮崎県側は県と延岡市、日之影町、高千穂町の1市2町が一緒になって進めてきた。

 これまでの取り組みを振り返ると、大分県では2014(平成26)年2月に推進協議会が発足し、宮崎県も同年12月に協議会を設け、翌年2月に両県の推進協ができた。2年余りの両県の二人三脚での働きかけが功を奏した。さて、これからどうするか。

 佐伯市議会の一般質問でも取り上げられた。市として推進室を設けるなど体制強化を図るべきではないか。現体制では増えて来るであろう様々な作業をこなせるのか。議員の質問、懸念に対して執行部の回答はいまひとつ明瞭さを欠いていた。心配なのは県主導ということで市が遠慮し、受け身になることだ。

 大分、宮崎両県の6市町の取り組みの中で足並みをそろえて、と言った執行部の回答もあった。協力も大事だが、独自性を発揮するところがあってもいい。面白いアイデア、企画だったら、よそが追随するかもしれない。

 佐伯市役所で15日朝開かれた記念式典では「主導権を持ってこれからの行動をしてほしい」などと市に注文もあった。

 何だか似たようなものがたくさんある。無料休憩所ではPR映像とパンフレットがエコパーク、ジオパーク。世界遺産となればもっと騒がれるが、日本遺産というのもある。何かが決まったという報道はあるが、その後どうなったのか分からなくなる。登録決定を受けたこの日の記念式典でも「これからが本当のスタート」という声が相次いだが、では次に何をするのか。はっきりした話は聞けなかった。

 その中で290円の傾山カレーを見たときはうれしかった。自分がやれることをやる。そんな動きが現場からもっと出てくると勢いもついてくるのではないか。

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