独歩館の企画展初日は

マンガの一コマなどが展示されている 11日午後4時半前に城下町佐伯国木田独歩館に行ってみた。独歩館の開館時間は同5時まで。初日の入場者がどれくらいか聞いてみようと思ったのだ。10日付の日誌で紹介した文豪ストレイドッグス展は本当に人気があるのか。観覧料200円を払って中に入ると、学校を終えた女子高生が入れ替わり立ち替わりやって来る。展示初日の入場者数は100人を超えた。これは独歩館としてはとても大きな数字である。

 改めて展示品をながめてみることにした。10日付日誌では「大分県のゆかりでは独歩と福沢諭吉のほかに織田作之助と種田山頭火の紹介もある」とさらりと書いたのだが、展示されている作品をもう一度見ると、彼らもマンガの中に登場しているのだ。

 10日は気がつかなかった。織田作之助もマンガの登場人物だった説明を読むと、織田作之助はポートマフィアの最下級構成員とある。ちなみにポートマフィアとはヨコハマの裏社会を支配する犯罪組織で、主なメンバーは芥川龍之介、中原中也、泉鏡花、梶井基次郎など。最下級の織田は高い実力を持ちながら、不殺(コロサズ)を貫き、孤児の面倒をみている-のだそうだ。

 種田山頭火は内務省異能特務課長官だそうで、種田山頭火は偉いお役人だった一時はポートマフィアに所属した太宰治が、マフィアを抜けた後、種田の紹介で福沢諭吉率いる「武装探偵社」に入ることになった-とある。ほかに森鷗外や宮沢賢治などきら星のごとく登場する。

こうした中身もさることながら、面白いなと思ったのは展示されている作品がスマホなどで撮り放題ということである。美術館や博物館、歴史資料館などに行くと、大抵は展示物は撮影禁止である。その発想で写真撮影はどうですかと聞くと何の問題もなしとのこと。こちらは大量にコピーできるものだから、対応が違うというのも当然と言えば当然だが、見学者がSNSで情報発信することを積極的に利用しようとしているのも旧来型の発想しかできない人間には面白い。

 今回の企画展はいろいろと勉強になった。独歩の著作などの横にマンガの一コマが若い人の間ではやっているものの一つを知ることができた。そして、とてもついてはいけないなとも思った。個人的には独歩館に並べられた独歩の作品などを手にとってゆっくり読む方が好きだ。パソコンやスマホの画面よりも紙であり、活字だと考える人間である。あらためてそう実感した。

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