佐伯の未来を担う人材

佐伯市蒲江で開かれた地域づくり交流大会 よそ者は気軽である。言いたいことを言おうと思えば言える。しかし、そこに住み続ける人は人間関係を損なわないための心配りが欠かせない。地方ではまだ年齢が物を言う。その中で若い人たちが自分の意見を貫き、周囲を動かすのは大変ではないかと思う。どうやって新たな動きを作りだそうとしているのか-。それを聞こうと、15日、佐伯市の次世代のキーパーソンたちが登壇するという豊の国づくり塾総会&地域づくり交流大会に行ってみた。

 会場は佐伯市蒲江の大分県マリンカルチャーセンター。そこで8人の若手が登壇し「はりこむ若(わけ)えし!うどまかせ!!」をテーマに話をする。副題には「今さいき(佐伯)で一番アツイ面々が伝えたいことは……」とあった。

 「はりこむ」とは張り切る、「うどまかせ」と突っ走るという意味だそうだ。8人のキーパーソンが登壇した8人は自己紹介で年齢を言わなかったが、20代から40代と思える。大会のパンフレットに登壇者の簡単な紹介がある。①村松教雄さんは家業の水産業を次ぐためにUターンした。②脇坂浩さんは放送業界から36才で佐伯市の鉄工所勤務に転身とある。③神奈川県藤沢市出身の鹿野翔さんは地域おこし協力隊として昨年4月に着任。有機農業を広めようと活動中だという。

 ④小園健一さんは宇目地域を中心に活動している。夏場は藤河内渓谷でキャニオニングのツアーガイドを行い、小園さんによると、福岡、北九州両都市圏から多くのお客さんが来るそうだ。⑤染矢弘子さんは佐伯市の中心市街地の船頭町でスローカフェ「茶蔵」を開いている。

 ⑥⑦後藤好信さんと河野功寛さんは佐伯市役所勤務の建築士。染矢さんのカフェがある船頭町でそれぞれ空き家を自分で購入し、空き家のノミの市と書かれた建物があった大改造(リノベーション)しようとしている。新しいものをつくり、周囲の人に目に見える形で示すことで、空洞化した中心市街地再生の弾みをつけたいと思っている。そういえば「空き家の蚤(ノミ)の市 平岡市」と書かれたものをみて写真を撮ったことを思い出した。

 6月初めのことだった。ここは大正時代に建てられた平岡屋旅館だそうだ。大きさは160坪というから500㎡を超えている。これを河野さんが買って再生するという。ノミの市は旅館時代の所蔵品の処分セールだったのだろうか。

 さて、最後の⑧人目は橋本千春さん。この日誌では2回ほど登場願っている(4月8日付佐伯支局長日誌「月に一度の蒲江の魚屋」)。進行役の平川摂さんも関西からのUターン組で、染矢弘子さんとともに生産者と消費者をつなぐメディア「さいき・あまべ食べる通信」を発刊している。

 平川さんは佐伯の未来を担う8人とその活動を知ってもらいたいと会場に呼びかけた。とはいえ、パネルディスカッションの時間は正味1時間もない。

 8人には三つの質問「今、佐伯で自分がやりたいこと」「地方のリーダーに求めるもの」「2027年、私はこうありたい」が投げかけられ、その答えを模造紙に書いて、それを基に平川さんが問いかける形で話は進んだ。時間がなく消化不良気味になったのは仕方ない。ただ、最後の問いは「私」ではなく、「2027年、地域はこうありたい、こうしたい」としてもらいたかった。

 ディスカッションだけ聞いて帰ったが、この後午後8時までの「情報交換会及び懇親会」、さらに午前零時までの「夜なべ談義」と続く。その中でもっと深い論議、本音の議論が行われたのだろう。今後の皆さんの活躍に期待したい。

 

 

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