キクに代わるヒマワリ

野津のヒマワリ畑に行ってみた 7月19日付日本農業新聞を読んでいて「ほぅ」と思った。3面にある「論説」のことである。「野菜、花相場の低迷」について取り上げ、見出しは「生産・消費情報 共有を」とある。「野菜や花の相場が低迷している」と書き出し、「東京市場では7月上旬、レタスが前年の3割安で取引された」と続く。東京ではレタスが安いのか。こちらでは高止まりといった感じなのだが。盆の花のキクにも異変が起きているという。ちょっと意外な話だった。

 キクの相場は7月盆で本来堅調なはずだが、苦戦していると論説に書いてある。論説はレタスやキュウリ、ナス、ピーマンなどの価格安の話に続いてキクに話題を転じる。「切り花も菊類を中心に軟調で、7月盆直前の取引にもかかわらず、白菊は品種によって半値以下(前年比)になるなど異例の相場展開となった」のだそうだ。

 「需給バランスの不均衡が安値をもたらしていることは間違いない」と論説は言う。取れすぎて出荷量が増え、値崩れを起こす豊作貧乏となっているようだ。これも19日に撮影した野津のヒマワリ畑しかし、それだけではないと論説は続く。面白いと思ったのはここからで、「これまで盆の花と言えば、菊が主役だった。だが、今年は特にヒマワリを仏花に多用する生花店が目立った」とあった。

 大分などではお盆といえばキクが常識である。仏壇や墓前に供える花にヒマワリを使うという発想はこちらにはないのではないか。個人的には知らない。意外な話だった。

 論説はヒマワリのために「菊が行き場を失った」と指摘し、それが安値の一因になったという。では、どうすれば良いのか。論説が提案するのは生産者と卸し、小売業者間での生産情報と消費情報の共有である。供給過多になりそうなら、別の販売方法を提案するなどして、できる限り需給の均衡を図る工夫が必要ではないか。卸売市場はその需給調整機能をフルに発揮して、存在感を示してほしいとの注文だった。

 価格の安定は生産者にも消費者にもメリットがある。佐伯市には新規就農者を増やすための制度「ファーマーズスクール」がある。佐伯市ファーマーズスクールの紹介就農コーチ(研修先農家)のもとで学ぶ対象の作物はキク、スイートピー、ホオズキ、トルコギキョウなど花き類とイチゴ、ニラ、アスパラガスなどの野菜類。佐伯市は本年度6組程度の研修生を募集。2年かけて就農できるように支援する。佐伯市のパンフレットには新規にキク栽培に取り組む人が紹介されている。

 安定的に生産を続けるためには、ある程度先行きが見通せることが大事になる。収穫期にならないといくらで売れるか分からないのでは生活設計もできない。もっと安定した収入が望める作物に転換するか、農業を諦めるかという話になる。

 キクは佐伯市の主要農産物の一つであり、需要や価格の低迷が続くと、大きな影響が出てくるかもしれない。

 ところで、ヒマワリと聞いて閃いたのが臼杵市野津町のヒマワリ畑。昨年7月に撮影した野津のヒマワリ畑昨年の今頃に案内をもらったことを思い出した。2015(平成27)年度から臼杵市内の農業法人など12社からなる「うすき農尊協同組合」が、農地の有効利用と地域活性化を目的に、野津町川平地区でヒマワリ栽培を始めた。

 広さは12haで、種をまく時期をずらしながら計150万本のヒマワリが植えられている、と昨年の案内にあった。

 去年は早めに種をまいたヒマワリが今頃、見頃を迎えていた。よく見ると倒れたヒマワリも多い今年もだいぶ咲いているのではないか、そう思って国道502号沿いのヒマワリ畑を見に行った。昨年の今頃に比べて花が少ないような気がした。近寄ってみると、倒れているヒマワリが目につく。今月4日に襲来した台風3号の影響だろうか。自然相手ではなかなか思い通りに行かないと改めて実感させられた。

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