空き家の現状と対策は

移住者の市有地購入を優遇する津久見市 人口が減って行くのだから、その分空き家は増えていくのは道理である。空き家となって管理が行き届かないと家が傷んで、後々危険な状態にもなりかねない。できる限り空き家の発生を減らし、移住・定住者の受け入れなどで利活用を進める一方、居住に耐えられなくなった家は除去する-。空き家に関する総合的で計画的な対策を検討するために27日、佐伯市の空き家等対策協議会の初会合が開かれた。

 協議会は市長を筆頭に地域住民、法務、不動産、建築、福祉、行政(警察、消防を含む)の代表計空き家等対策協議会が初会合を開いた12人の委員で構成。佐伯市職員で構成する庁内検討委員会と足並みをそろえながら、来年1月まで3回開催し、空き家等対策の基本計画を策定する。

 専門家や有識者による協議会を設けること自体が基本計画の目玉ともいえる。佐伯市によると、大分県内では杵築市を皮切りに現在7市が計画を作成しているという。

 2016(平成28)年4月にまとめられた杵築市の計画では、冒頭の「はじめに」で計画を策定した経緯と目的が簡単に書かれている。

 「本市におきましては、これまでも市民の皆様から空家等の相談があった場合、所有者等に連絡を取りながら解決に向けて取り組んできたところですが、『相談内容に応じて担当部署が変わるため、相談先が分かりにくい』『具体的な対策が分かりづらい』等のご指摘をいただいておりました」

 杵築市では「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空家特措法)の公布を機に、対策協議会を設けて基本計画を策定した。計画は同市が取り組むべき対策の方向性などについて基本的な考え方を示したもので、今後の空家等対策の基礎となるもの-との説明があった。

 基本計画の意義付けについてはいささか抽象的な感じがするが、空き家にまつわる問題は様々で、それぞれ担当部署が異なり、相談先が分からないという話はよく分かる。相談に来た市民はたらい回しにされている気分にもなるだろう。

 市民の相談や苦情に適切に対応するためにも専門家を含めて関係者が情報交換でき、意思疎通する場がほしい。協議会設立の目的はそんなことのようだ。協議会が形ばかりのものにとどまらず、実質的に機能していけば、空き家対策は一歩ずつでも前に進んでいきそうな気がする。

 さて、佐伯市の協議会の初会合は委員の簡単な自己紹介などに続いて事務局からの説明に入った。全国の空き家率の推移①空家特措法②協議会の概要③本市の空き家の現状④本市の取り組みの方向性⑤今後のスケジュール-と続いた。

 本市の空き家の現状は総務省が5年に1回実施する住宅・土地統計調査の説明から始まった。最新のデータは2013(平成25)年調査。20年間で空き家の数は約1.8倍になり、空き家率も上昇を続けて13.5%になった。

 人口減少のペースは今後さらに加速するだろうから、空き家の数も大幅に増えていくだろう。

 データで面白いと思ったのは大分県内の14市別の空き家率と空き家増加率の推移。県内14市の空き家率と空き家増加率13年調査とその前の08(同20)年の比較を基にした図が示された。空き家率を見ると、国東市が27.55%と14市中最も高く、次いで杵築市の24.69%、由布市の21.93%、宇佐市の21.30%、豊後高田市の21.01%-と続く。20%を超えたのはこの5市だった。

 これに対し、佐伯市は大分市の11.88%、日田市の14.49%に次いで15.65%と低い方から3番目である。しかも、08年から13年まで5年間の空き家増加率は1.51%増にとどまった。空き家率が下がった大分市と微増の佐伯市を除けば、他の市は増加率がフタ桁以上の伸びである。特に由布市は199.19%増と信じられない数字が出ている。何か特殊な事情があったとしか思えない。

 県内各市の空き家増加率でどうしてこれだけの差が出たのか。各市で何が起きているのか。佐伯市の説明を受けながら、むしろ他市の現状に興味が湧いた。

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