市庁舎候補地を挙げる

新臼杵庁舎を考える市民会議が開かれた 7月30日に初会合が開かれた「みんなで創ろう!新臼杵庁舎を考える市民会議」の第2回会合が20日午前9時半から、臼杵市役所で開かれた。2回目のテーマは新たな市庁舎の建設候補地の名前を挙げること。次回は候補地の現地視察を行う。具体的な候補地を考える際の視点として「まちづくり」「防災」「財政」の三つがあり、候補地の検討を前に市側からそれぞれ簡単な説明があった。48人の会議メンバーのうちこの日の欠席者は10人。初回の12人に比べると欠席者は減ったが、欠席率は約2割と低くはない。これは何を示すのか。市民の関心が低いことの現れなのか。

 初回の会合については7月30日付佐伯支局長日誌「気になる会議の欠席率」で少し紹介した。

 今回の会議の段取りは次の通りだった。「まちづくり」「防災」「財政」についての市の説明と質疑で1時間使う、その後、庁舎建設地について5班に分かれたメンバーが話し合い、結果を報告するまでに1時間をかける。その予定だったが、市の説明と質疑で大幅に時間を超過し、この日の会議は2時間半となった。

 次回の現地見学会では開始時間を30分繰り上げることになった。臼杵市中心部の津波浸水想定図候補地を見て回るためにはとても2時間では足りそうにないためだ。こうした問題を熱心に議論、検討をしようとすると2時間などあっという間かもしれない。市側も効率よく進めようと事前に会議資料を配布、公開していたが、思ったようには行かなかったようだ。

 こうした会議に出てこようというような人は関心も意識も高い。問題は市民全体がどうかということだろう。8回予定されているこの会議が進むにつれて市民の関心が高まればいいが、ここまでのところはどうだろう。会議で交わされた意見や検討された課題をいかに分かりやすく多くの市民に伝えていくことができるかが庁舎問題の合意形成を図る鍵となりそうだ。

 なぜ、庁舎の建て替えが必要なのかを改めて簡単に説明したい。右上にあるのは南海トラフ巨大地震に伴う大津波が臼杵市中心部を襲った場合に浸水想定図である。地図は古くて、ここにある「臼杵市消防署」は既に高台に移転している。

 臼杵川河口に最大津波髙5.75mの津波が地震発生から1時間5分後に到達。臼杵市役所などの中心部は大きな被害を受ける。3階建ての臼杵庁舎は1階部分が水に漬かる。臼杵土木事務所にある「津波到達予想高」市庁舎隣にある大分県臼杵土木事務所の建物には青い標識が壁に貼ってある。「大分県津波浸水予測調査による南海トラフ地震の津波到達予想高」とある。市庁舎隣の土木事務所も1階部分が漬かってしまう。

さらに海岸沿いの市庁舎周辺の土地が液状化して、市庁舎が災害時の司令塔として使えなくなる恐れがある。そんなことで東日本大震災を教訓に庁舎建て替えが本格的に検討されることになった。

 建て替え候補地として「現庁舎地」「臼杵公園(臼杵城址)」「臼杵商業高校跡地」「江無田公有地」が挙がった。いずれも「帯に短したすきに長し」ではないが、もう一つ決定打に欠けて最終決定されなかったことは7月30日付の日誌で紹介した。5班の意見を集約して今回の会議で一番多かったのが「臼杵商業高校跡地」だった。「臼杵商跡地」については1月3日付佐伯支局長日誌「『臼商』跡地を見に行く」で紹介した。

 現庁舎地、臼杵公園、江無田公有地も候補に挙がり、江無田公有地近くの消防署隣接地、中心部の商店街に近い裁判所西中グラウンドも名前が出た。このほか、八町大路や市観光交流プラザなどの近くにある裁判所、臼杵川河口で市役所の対岸にある諏訪山総合公園も挙がった。

 このうち、各班がそろって候補の一つに挙げたのが「臼杵商跡地」。現庁舎から行くとクルマで15分から20分といったところか。臼杵川沿いの高台にあり、津波の心配はもちろんない。「まちづくり」「防災」「財政」の三つの視点のうち「防災」を最も重視したことになる。

 実現可能性は極めて低そうだが、裁判所などの国の施設、土木事務所や保健所などの県の施設と一緒になった「合同庁舎」を建てるというのは発想、アイデアとしては面白いと思う。

 というのも市役所周辺は官庁街である市役所周辺は官庁街になっている。市庁舎の隣には県土木事務所があり、道路沿いには県中部保健所、臼杵津久見警察署、臼杵商工会議所もある。市民会館も間近だし、少し離れた場所には税務署や中央公民館もある。国、県、市の主要施設が揃っている。津波想定図によると、この一体が大きな被害を受けることになる。市役所だけでなく、他の施設も移転の可能性、必要性を考える必要がある。

 可能性はまずないにしても、国や県に声をかけて「合同庁舎」を検討する構えだけでもとってみてはどうだろう。そんな話は市民会議では出ていないが…。

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