大分市の潜在成長力は

読売新聞の記事 24日付読売新聞朝刊に面白い記事があった。「九州の都市『伸びしろ大きい」「野村総研ランク」「福岡2位、トップ10に4市」-と見出しが並んでいる。記事によると、野村総合研究所(東京)が国内の主な都市を対象として「成長可能性都市ランキング」をまとめた。総合順位で福岡市が2位となったのをはじめ、九州では他に3市がトップ10入りを果たしたと書いてある。ただ、その中に大分市の名前はなかった。

 大分市の成長可能性はどのくらいなのか。全国の中でどんな順位にあるのか。気になって野村総研のホームページをのぞいてみた。

 ホームページに「ニュースリリース」がある。その「一覧を見る」をクリックした。すると7月5日に「国内100都市を対象に成長可能性をランキング」とあった。そこをクリックすると「産業創発力が総合的に高いのは東京23区、福岡市、京都市」「今後の伸びしろが大きいのは福岡市、鹿児島市、つくば市」との見出しが付いた資料があった。

 ニュースリリースには、野村総研が今後の成長性を左右する「産業創発力」の現状と、将来のポテンシャルを分析した「成長可能性都市ランキング」を作成したとある。

 資料を見ると、大分市の中心部総合ランキングでもポテンシャルランキングでもトップ10に「大分市」の名前はない。資料では1~10位を赤色に、11~20位の都市は緑色に、21~30位を青色に色づけしてある。それを見ると、「総合」でも「ポテンシャル」でも大分市は11~20位に入っているようだ。

 まずまず成績はいいのだが、いまひとつ目立たない優等生のようだ。

 では、九州の他都市はどうだったのだろう。まずは顔ぶれを見てみる。九州・沖縄では福岡市、北九州市、福岡県久留米市、佐賀市、長崎市、長崎県佐世保市、熊本市、大分市、宮崎市、鹿児島市、那覇市が今回の調査対象となった。

 調査方法はどんなものか。野村総研の資料によると、評価の視点は大きく三つある。一つは「風土~起業を促し、発展させていく風土や気質を持っているか」。二つ目は「基盤~ビジネスしやすい環境があるか」。最後に「環境~人々が幸福にビジネスに取り組む環境があるか」-だという。

 「風土」では「多様性を受け入れる風土」と「創業・イノベーションを促す取り組み」。「基盤」では「多様な産業が根付く基盤」と「人材の充実・多様性」。「環境」では「都市の暮らしやすさ」と「都市の魅力」。こんな風に項目を分けていって131の指標を基に評価したという。

 結果は総合で福岡市2位、鹿児島市5位、久留米市9位、佐世保市10位となった。ポテンシャルでは福岡市1位、鹿児島市2位、久留米市5位、宮崎市8位、那覇市9位、熊本市10位と九州から6市がランクインした。

 さらに、評価視点別ランキングというのもあった。例えば「多様性を受け入れる風土」では佐世保市が3位、宮崎市4位、久留米市5位、福岡市7位、鹿児島市8位、北九州市10位と、これも九州の6市がランクインしている。

 また「環境」では「都市の暮らしやすさ」で佐賀市1位、福岡市5位、鹿児島市7位となり、「都市の魅力」でも福岡市1位、鹿児島市2位、長崎市6位と福岡、鹿児島両市が高評価を受けている。

 このほか、ライフスタイル別ランキングでは「移住者にやさしく適度に自然がある環境で仕事ができる」「リタイア世代が余生を楽しみながら仕事ができる」の2部門で、鹿児島市が1位に輝いた。「子育てしながら働ける環境がある」では3位に佐賀市、4位に鹿児島市、6位に福岡市、8位に熊本市が入っている。九州勢はなかなか健闘しているようだ。

 さて、大分市である。大分市中心部の市役所付近残念ながらトップ10に入った項目はなかった。評価視点別では「多様性を受け入れる風土」「創業・イノベーションを促す取り組み」「多様な産業が根付く基盤」でそれぞれ11~20位内であることを示す緑色に塗られていた。

 しかし、「人材の充実・多様性」「都市の暮らしやすさ」では緑や青などの色がなく、31位以下であることが分かる。また「都市の魅力」では21~30位内を示す青色だった。

 野村総研が作成した今回のランキングはさまざまな物差しの一つであり、他の調査・分析のやり方もあろう。しかし、野村総研が今回作成した12のランキング表でトップ10に1回も入っていないのは九州・沖縄の11市の中では大分市だけ。これは少し寂しい結果である。こうした外部評価があったことについてもきちんと受け止め、課題を整理し、改善していく必要があると思う。

 

 

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