下肢救済・足病学会?

田中さんの洗浄器などが展示されていた 今年1月、この日誌で田中晃一さんと田中さんが開発した頭・手・足洗浄器を紹介した(1月19日付佐伯支局長日誌「さて、どこまで書くか」)。それをこの土・日曜に展示しているというので会場に行ってみた。場所は大分市のJR大分駅南側にあるホルトホール大分。展示は第6回日本下肢救済・足病学会九州・沖縄地方会の一環として行われている。会場を覗くとブースに機器はあったが、田中さんはいなかった。

 ところで下肢救済・足病学会と何か。8日に開かれる市民公開講座の案内に大会の責任者のあいさつがある。市民公開講座の案内それによると、同学会は下肢救済・切断回避と足病の治療・ケア、それらに関わる臨床的な課題解決を図る場として、2009(平成21)年5月に設立されたという。九州・沖縄地方会はこれまで福岡県で開催されていたが、今回初めて福岡以外の大分市で開かれることになったのだそうだ。

 ところで足病とはどんなものか。これも公開講座の案内チラシにある。「足の健康」には糖尿病や足の血管が詰まってしまう病気のほか、若者に急増している巻き爪や外反母趾が影響する。公開講座では、こうした足の問題に取り組むエキスパートがそれぞれ専門の立場から話をするとチラシに書かれていた。

 一番大きな問題なのが糖尿病のようだ。

 糖尿病の代謝異常が長く続くと、網膜、腎、神経を代表とする多くの臓器に異常を来す。九州・沖縄地方会の案内板これらの合併症に共通するものは細い血管の異常であり、進展すれば視力障害、ときには失明、腎不全、下肢の壊そなどの重大な結果をもたらす可能性がある。また、糖尿病では全身の動脈の動脈硬化が促進される。特に、冠動脈、脳動脈、下肢動脈などの病変は心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの原因となり、生命も脅かす―。

 こんな説明が厚生労働省のホームページにあった。

 2016(平成28)年版厚生労働白書の統計資料を見ると、糖尿病患者は全国で約316万人。12(同24)年の国民健康・栄養調査を基にした推計によると、糖尿病を強く疑われる人が約910万人、糖尿病の可能性を否定できない人が約1110万人となるそうだ。

 この人たちがみんな糖尿病になるというわけではないとしても、医療費を抑制したい国とすれば、まずは糖尿病にならないように国民一人一人に予防してもらうのが一番である。それがかなわず糖尿病が発症すれば進行を止める、改善策を講じてもらう。糖尿病が進み、腎臓も悪化して人工透析ともなれば医療費は大きく膨らむ。

 そんなわけで国も重症化予防のための施策を講じることになった。その一つが昨年の診療報酬改定で「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」100点が新設されたことという。診療報酬は医師の診療行為や医薬品について支払われる代金といえばいいのだろうか。ちなみに1点は10円である。簡単に言えば、糖尿病患者の足の病状を悪化させない、改善するためのフットケアに100点がついたということのようだ。

 足の治療、フットケアというのは医療の世界では意外に「谷間」、誰かが手掛けていそうで手掛けてなかった分野だったそうだ。そういうことで治療の科目横断的な取り組みが行われているのだという。

 理美容室を経営する田中さんはもともと医療の世界とは無縁だった。ただ、田中さんが開発した多機能車いすと頭・手・足洗浄器もフットケアなどに使われる医療関連機器に位置づけられる。前に日誌でも書いたが、障害などがあって理美容室に来るのが難しい人のために移動理美容室を始めたのがすべての出発点になった。

 この日誌を書くために今日はイロハのイを学ぶ下準備の段階だった。もう少し勉強して書いてもいいのではと思ったが、日誌だからと調べた分だけ書くことにした。下肢救済・足病学会については改めて調べてご報告したい。田中さんが開発した機器は今どこまで現場に浸透してきたかなども後日改めて紹介したい。

 いつもいつも宿題が残ってしまう。

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