ベーシックインカム②

柿も色が良くなった 9日の「体育の日」は地域の歩こう会に参加した。8日付の日誌で紹介した行橋~別府100㌔ウォークに比べると、その1割にも満たない距離だが、歩き慣れていない人間には楽ではなかった。そんなわけで今日の日誌は休載にと思ったが、新聞やテレビなどは「選挙」「選挙」と騒いでいる。ちょっと各党の政策などを覗いてみるかと思い、ホームページを開いていくとこの日誌でも取り上げたことがある言葉があった。それが「ベーシックインカム」である。

 ところで、9日の大分市は暑く、日差しも強かった。大分地方気象台によると、最高気温は午後2時半の27.6度で9月中旬並みということだった。そんなわけで同2時過ぎに自宅に帰り着いた時には汗ぐっしょりで、足も疲れていた。

 日誌どころではないと思ったのだが、何もないでは能がない。そんなわけで選挙の公約でも調べてみることにした。

 そこで見つけたのが「ベーシックインカム」の文字。希望の党のサイトにあった。

 同党の経済政策の柱の一つとして「家計の安心による消費拡大」があり、その説明の中に「ベーシックインカムの導入により低所得者層の可処分所得を増やす」とあった。

 ベーシックインカムについては、この日誌でも少し取り上げたことがある(5月29日付佐伯支局長日誌「ベーシックインカム①」)。OECD(経済協力開発機構)から届いた1通のメールがきっかけだった。それには「ベーシックインカムの賛否を巡り多くの国々で行われている議論に寄与するために新たなレポートを発表した」とあった。

 日本でもベーシックインカムに関する議論が一時盛んになったことがあった。国会でも取り上げられたはずだと思って、衆議院の議事録を検索してみた。

 例えば第177国会の衆院予算委員会公聴会で、田中康夫議員(国民)が公述人に対し「ベーシックインカム制度を導入すべきと考えるが、所見を伺いたい」と質問している。2011(平成23)年2月のことである。当時の田中氏は何回かベーシックインカムについて予算委で意見を述べている。

 最近のことで言えばそれぐらいではないか。そう思って見ていくと今年2月にもあった。民進党の議員の発言で「税制における所得再分配機能を強化し、実質的に全ての人に基礎的な所得を保障することにつながる所得税改革、無年金者、生活保護世帯を減らし、社会保障制度再編の起爆剤にしていく日本型ベーシックインカム構想」とあるのを見つけた。

 そして「その第一段階として、まずは従来の所得控除を税額控除に変えます」と続く。そのための法案も国会に提出したという。調べてみると、これだろうというのがあった。「格差是正及び経済成長のために講ずべき 給付付き税額控除の導入その他の税制上の措置に関する法律案」。今年2月に提出されていた。

 ベーシックインカム(BI)は単純に言えば金持ちも貧乏人にも、大人にも子どもにも等しく国民1人1人に同額の給付を行うということである。例えば月額8万円を支給する。その代わりに今ある制度をなくす、抜本的に見直す。

 自治体によって子どもの医療費が小学生まで、中学生まで、高校生まで無料とばらばらだとする。あるいは低所得で生活保護が受けられるレベルにあるのに保護を受けられる人と受けられない人がいるとする。現行制度では生じるさまざまな不公平を是正する仕組みとしてのBIの発想がある。

 詳しくはもっと勉強する必要があるが、BIという言葉は同じでも主張する人によって中身や考え方は当然異なる。5月29日付の日誌にには次のように書いた。「どう設計するかで損をする人、得をする人が出てくる。OECDは『全体として予算中立的なベーシック・インカムを実施するには、増税と既に多くの人が受けている給付の削減が必要で、勝者と敗者を生むことになるでしょう』と書いている」

 個人的には興味あるテーマだが、短い選挙戦でどこまで突っ込んだ議論ができるのか疑問も感じる。表面的な話で終わり、選挙後は誰も見向きもしないとなれば最悪だろう。

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