義肢装具士と足裏診断

デパートで受けた足裏診断 大分市内のデパートで買い物をして帰ろうとしたところで、何か催しが行われていることに気づいた。奥に椅子が見える。何人か人がいる。手前の棚にリーフレットが置かれている。手に取って開くと「外反母趾、内反小趾、巻き爪」といった文字が目に飛び込んできた。靴に入れるインソールの販売で足の裏を診断してくれるという。先日あった市民公開講座で「足」の話を聞いたばかりだった。講座に参加していなかったら、関心も持たなかったし、まして診断してもらおうかとも思わなかっただろう。

 一つ知れば今まで見過ごしていたものにも目が向くようになる。そんなわけで試しに足裏診断をしてもらうことにした。

 結果は芳しいものではなかった。足を置くところがあり、その上に足を乗せる。背筋をまっすぐ伸ばし、ゆっくりと膝を曲げる。そして、膝を伸ばし、ずれないようにまっすぐ足を上げて、足を外す。下にはインクが塗ってあり、足の裏が付いた部分だけが黒くなって紙に印刷される。それが冒頭の写真にある黒い足裏である。

 当方の足裏と資料にあった足形を比較してみると、ハイアーチや歪曲足と書いてあるものに似ている。理想的な足裏の形とは似ても似つかない。

 ちなみにバランスの取れた足形は①左右が対象でそろっている②指がすべてそろっている③かかとが太くて丸い④内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチを持っている-ことだそうだ。インソールを使うことでこの望ましい形に近づく。

 お試し用のインソールを靴に入れて少し歩いたりしてみる。その後は確かにバランスが良くなった。1960年代にドイツの整形外科医のアルズナ博士が足裏のアーチ形態を調査・研究して開発した「理想的な足裏」の形態を基に作成するインソールだ、とリーフレットに書いてあった。

 一人一人の足に合わせたオーダーメードだから消費税別9万8000円だそうだ。確かに良いものだが、インソールのことは詳しく知らない。もう少し勉強してと思って、この日は購入の申し込みはせず、足裏診断だけで勘弁してもらった。

 足についての関心を持つきっかけになったのは大分市で開かれた第6回日本下肢救済・足病学会九州・沖縄地方会の市民公開講座。健康寿命日本一を掲げる大分県案内チラシには「健康寿命を延ばす鍵は足にある」「健康寿命を長くするためには『足の健康』、すなわち『歩ける』ことが重要です」などと書いてあった。

 一般市民が対象の話だから、そう難し話はないはずだが、少し専門的な話も混じる。講師は6人。演題は「足と血液の関係について」「糖尿病・透析と足の健康」「治せる爪の病気」「治せる足の変形-外反母趾」「足を守る、義肢装具士」「切断障害スポーツ、アンプティサッカー」だった。

 爪の話も面白かった。「爪の専門医」ともいうべき人がいることが驚きだった。爪にもさまざまな病気があって、運動選手にも爪の病気があること。それも少なくないことを初めて知った。

 もう一つ興味深かったのは義肢装具士の役割。「義肢」という言葉から連想するのは、病気や事故で手や足などを失った人々の日常生活に役立つ義肢をそれぞれの人に合わせてつくる、そんな仕事だと思っていた。話を聞くと、それだけでなく外反母趾など足の病気を抱えている人のため、医師の処方により靴や中敷き(インソール)の製作をしている。そんなことを初めて知った。

 義肢装具士は国家資格で、極めて数が少ないとの話もしていた。全国で約5000人。理学療法士は約11万人、看護師は約160万人だそうだ。ちなみに大分県内には20人弱だそうだ。義肢装具士の多くは義肢装具を製作する会社に勤めているとの話もあった。

 そこで義肢装具士、インソールなどのキーワードでネット検索してみた。すると、熊本県の義肢装具製作会社が熊本市内に開いている「足と靴の健康館」を見つけた。機会を見つけて行ってみようと思う。歩けば健康といっても悪い姿勢、歩き方で歩いても効果は限定的だろう。どうすれば理想的な足裏に近づけるか。公開講座と今回のお試し診断をきっかけに、もう少し探求していきたい。

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