二次元と三次元の往復

護国神社近くから見る大分市の風景 建築製図(読図)入門の2日目である。ポリテクセンター大分(大分職業能力開発促進センター)の実習室にある製図台に向かうのも2日目となった。初日の平面図に続き、立面図の作図を行うことになった。

 平面図とは上から見た家の間取り、部屋の配置である。立面図は横から見た住宅の外観である。初日に比べ2日目は首肩の凝りや目の疲れもちょっと軽くなった気がする。わずかだが慣れたのかもしれない。

 少しばかり高いところに行って大分市内を眺めてみる。職業訓練で建築を勉強し始めて街の見方も当然変わる。「こっちは寄棟(よせむね)か、そこは切妻だな。方形(ほうぎょう)もあるかもしれない」と考える。すべて屋根の形を指す言葉である。

 切妻の屋根を真上から見た平面図は、長方形の真ん中に一本線が入った極めてシンプルなものになる。平面図も立面図も2次元の世界である。マンション建設が進むJR大分駅周辺それを読み解いて3次元の立体である建物を造る。逆に3次元の建造物を調べて2次元の図面に落とす。「建築とは2次元と3次元を行き来することなのだな」と改めて思った。

 ならば、いろんなところにある色々な建造物を見て、それを図面に落とす練習をすれば、2次元と3次元の往復はもっとスムーズになる。要は慣れと経験である。まずは街を見下ろせる場所を探して、そこに広がるさまざまな住宅の屋根の形を見て「屋根伏図」を描く練習をしてみようか。

 2次元の設計図を基に3次元の製品をつくる。製造業であれば大方そうだろう。日常生活でも地図で調べて目的地に行くのも、2次元の地図と3次元の現実を行き来する作業といえそうだ。

 そう考えると、脚本を基に映画やドラマを制作するのも同じ理屈が成り立ちそうだ。要は文字が考案され、それを記録するものが用いられるようになって以来、建築物に限らず、人間は3次元の現実を2次元のものに記録し、それを基に再現するなどの試みを繰り返してきたということにもなりそうだ。

 図面を書き写しながら、つまらないことをまた考えた。

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