税を考える週間だとか

 住民税について説明する大分県の資料11日から17日は「税を考える週間」だそうだ。租税の意義、役割や税務行政の現状について国民の理解を深めてもらうおうと、国税庁が設けた。税制や財政は難しい。国民が納めた税金が適切に使われているのか。国や都道府県、市町村の予算書を見ても数字が並んでいるだけでさっぱり分からない。

 もっと言えばさまざまな名目で徴収されているのに忘れている、気づいていないことがある。

 例えば「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」をご存じだろうか。この法律に基づいて市町村と県の住民税を合わせて納税者1人当たり計1000円が上乗せ徴収されている。そんなことは忘れていたし、何に使われているかも考えることさえなかった。

 臨時徴収は2014(平成26)年度から2020年度まで行われる。東日本大震災を受けて、改めて大災害への備えが急がれることになった。とはいえ、都道府県や市町村が防災・減災対策を行っていくには先立つものが要る。そこで住民税の均等割分を引き上げ、それで、優先的に、緊急的に行う必要がある防災事業を実施しよう、となった。

 大分県と県内の市町村では、この増税措置でどれくらいの財源を確保できたのだろうか。大分県のホームページから合わせて3億円ぐらいだろうか。見当がつかない。大分県のホームページをざっと見てみたが、その数字を見つけられなかった。この増収分は防災・減災事業のどんな分野にどのように使われたのか。時間を見つけて調べてみたい。

 集められた税金が本当に必要な施策に生かされているのか。無駄はないのか。多くの人が疑いを拭い去れずにいる。

 税の使途を監視する役割を最も期待されているのは報道機関である。読者や視聴者の目となり、耳となって行政をチェックするのが本来だろうが、実際は難しいことも多いのだろう。分からないではない。

 ただ、この長たらしい名前の法律に基づく増税について書いたのには訳がある。大分県では自然災害が続いている。昨年は熊本地震があった。大分県内でも大きな揺れがあり、由布市などで被害があり、一時観光客も激減した。今年は県西部の日田市や県南の臼杵、津久見、佐伯各市を中心に大雨や台風被害が相次いだ。

 大規模な防災・減災対策を講じるにはとても足りない程度の増税であり、財源の規模といえるだろう。しかし、今まで徴収したものをどう使ったか、今後徴収するものをどう使うつもりか。「税を考える週間」にあたって大分県はきちんと説明した方がいい、と個人的に考える。

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