県内児童数6万人割れ

ここらから明野地区か? 何もないところに新しい街をつくる。大分市の明野地区は整えられた街区と広い道路に象徴される「ニュータウン」の一つである。「明野のあゆみ」(明野50周年記念事業推進協議会発行)によると、「明野開拓地」の開発にあたって「建設計画及び配置図等については東京大学都市計画教室の高山英華教授に依頼」したのだそうだ。

 しかし、当初は人口の急増に生活環境の整備が追い付かなかったようだ。例えば学校である。「明野のあゆみ」に掲載された、中一の長男と小六の次男を連れて移り住んだ主婦の体験談は身につまされる。

 その話はあとで紹介するとして、気になったのは現在の児童数だった。明野地区に今、どれだけの児童がいて、それはかつてに比べ、どれくらい減ったのか。それを調べようと大分県や大分市のホームページを見ているうちに大分県内の児童数が6万人を切っていることを知った。児童数の減少は1983(昭和58)年度から続いているのだという。

 大分県のホームページに学校基本調査の2017(平成29)年度確報があった。それによると、県内の児童数は17(同29)年5月現在で5万9443人となり、前年同月比692人減った。

 ホームページにある資料では03(同15)年度が一番古い。これを見ると、圏内児童数などの推移(大分県資料)県内の児童数は1996(平成8)年度には8万2268人いた。それが97(同9)年度には7万9300人と8万人を割り込み、03(同15)年度は7万人を切る6万9910人となった。その後は16(同28)年度の6万135人まで何とか6万人台に踏みとどまっていたが、とうとうそれも割り込んでしまった。

 事態は結構深刻である。佐伯支局時代の昨年2月19日に佐伯市蒲江の小学校で開かれた閉校式を取材した(2017年2月19日付日誌)。その時の日誌のタイトルは「小学生がいなくなる日」。蒲江地区では六つの小学校が閉校し、一つの小学校に統合されることになり、各学校で閉校式が行われた。

 児童数の減少が続いているためで、このままでは地域に子どもたち、小学生がいなくなる日が現実となる。上入津小の閉校式(2017年2月)19日にあった上入津小と楠本小の閉校式典を見ながら、少子化の「今そこにある危機」を強く感じたことを思い出した。

 児童数の減少傾向は県都大分市でも見られる。同市教育委員会が2012(平成24)年3月に定めた市立小中学校適正配置基本計画がある。計画では17(同29)年度の市内の公立小学校児童数を2万7504人と推計していた。

 17年度の大分県の学校基本調査によると、大分市の児童数は2万6395人となっている。推計よりも1100人ほど少ない。誤差のようにも思えるが、よく考えると小学校が一つ、二つ消えたぐらいの数字である。子どもたちが少なくなる中で決して小さな数ではない。なぜ、児童数が推計を下回ったのか。市や市教委では要因分析などを行ったのだろうか。

 明野地区の話から随分と外れてしまった。今日はとりあえずここまでとし、「明野のあゆみ」にあった主婦の話と学校などについては機会を改めて紹介することにしたい。

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